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2007年9月27日

データセンター省電力化推進組織を10月1日付で設置

- 今後5年間でIT機器、電源、空調など全体消費電力の50%削減を目指す -

  日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO: 篠本 学、以下 日立)は、これまでの省電力への取り組みを一層強化し、日立グループの総力を結集したデータセンター省電力化プロジェクト「CoolCenter50(クールセンター50)」を本格的に立ち上げます。本プロジェクトでは、今後5年間でデータセンターの消費電力を最大50%削減することを目標とし、これを取り纏める専任組織(「省エネセンタ推進部」)を、情報・通信グループ アウトソーシング事業部内に本年10月1日付で設置します。

  近年、地球温暖化をはじめとする地球環境問題は来年の北海道洞爺湖サミットの主要議題として取り上げられる予定となるなど、国際問題として大きく注目されています。その中で情報・通信分野は知識創造社会の進展によるユビキタス化を支えるネットワーク機器の増大や、情報の爆発的増加に対応したサーバ、ストレージ機器の増大によってエネルギー消費の急激な拡大が予想されています。とりわけデータセンターはサーバの集約化や、データの集約化に伴うIT機器の増加により電力消費が極めて大きいだけでなく、それらを冷却する空調機器、電源装置、照明なども多くの電力を消費していると言われています。データセンター全体の消費電力を削減するには機器の消費電力を削減するだけでなく、機器の電力消費や発熱に合わせた適切な電力供給、空調制御も必要です。

  日立グループはこれまでにも全社を挙げて環境問題に取り組んでおり、2006年度に環境経営を実現するための中期計画「環境ビジョン2015」と第二期環境戦略を策定する等、地球温暖化対策の強化に取り組んでいます。情報・通信グループでもサービスプラットフォームコンセプト「Harmonious Computing(ハーモニアス・コンピューティング)」の取り組みの中で、サーバでは仮想化によるサーバ統合、ストレージでは容量仮想化やHDD電源制御、ネットワーク機器ではLSIへの集積率を高めた集中エンジン方式などの省電力化技術開発を行い、省エネコンサルテーションサービスやシミュレーションサービス、センターの省エネ運用サービスなどを提供してきました。さらに当社では、データセンターにおける消費電力削減を目的とした技術開発も長年にわたって取り組んできました。
  今般、拡大するデータセンターにおける省電力化が急務と考え、これまでの取り組みに加え、日立グループの総力を結集し、今後5年間でデータセンターの消費電力を最大50%削減することを目標としたプロジェクト「CoolCenter50」を本格的に立ち上げます。
  日立グループでは、IT機器のみならず空調機器や電源装置なども含め、データセンターに必要な機器や設備を幅広く手がけてきたことに加え、横浜市や岡山市にある日立グループ内のデータセンターで長年にわたって多くの実績を積み重ねてきており、今後その総力を挙げてデータセンターの省電力化に取り組みます。
  具体的には、IT機器や空調機器などの装置・設備自体の省電力技術、IT機器の負荷に適応した空調制御などの消費電力の全体最適化技術、これらの機器を効率的に運用するための省電力化サービスなどを有機的に統合するための技術開発を、本プロジェクトのもとで推進します。さらにPCやサーバ等の省電力化に取り組むClimate Savers Computing Initiativeをはじめとする業界団体などへの参加を通して、日立の技術力で世界の省電力化活動をリードしていきます。

  当社は今後、これらの取り組みにより得られた省電力化のノウハウを事業化していく方針です。既に日立グループ内のデータセンターに対してこれらの技術の適用を開始しており、その効果の実証を進めるとともに、消費電力の50%削減を実現するための新データセンターを建設する予定です。この新データセンターのアウトソーシング・サービスを利用することで、指静脈認証等の最新のセキュリティ技術によるセンター運用の安全性を確保しながら、ユーザーのシステムにおける一層の省電力化を実現していきます。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信グループ
経営戦略室 事業戦略本部 Harmonious Computing統括部 [担当: 伊藤、香田]
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館
TEL : 03-5471-2285 (ダイヤルイン)

以上

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