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2007年6月13日

日立テレコムが米国のケーブルテレビ事業者から
GPONシステムを受注

米国ケーブル事業者が初の家庭向けGPON商用サービスに本システムを採用

[画像]GPONシステム「AMN1220」

  株式会社日立製作所(執行役社長:古川 一夫/以下、日立)のグループ会社で、北米における通信機器の開発、製造、販売、サービスを行う日立テレコム(USA)社(本社:ジョージア州ノークロス市、社長:大槻 兼市/以下、日立テレコム)は、このたび、米国のケーブルテレビ事業者であるファルコン・ブロードバンド社(本社:コロラド州コロラドスプリングス市、CEO Randy DeYoung) から、ギガビット光アクセスネットワーク(以下、GPON:Gigabit Passive Optical Network) *1システム「AMN1220」を受注しました。今回の導入により、ファルコン・ブロードバンド社はコロラドスプリングス市とその周辺エリアにおいてケーブルテレビ、高速インターネット、音声電話を同時に利用できるトリプルプレイ・サービスを順次提供します。

  近年、トリプルプレイ・サービスが北米を中心に急速に普及し、家庭や社会にとってかかせないインフラとなりつつあります。トリプルプレイ・サービスには、より高速で大容量なブロードバンドネットワークが必要となりますが、これを実現する技術基盤となるのが光アクセスシステムです。GPONは、国際標準の光アクセスシステムで、1本の光ファイバをスプリッタで分岐することで複数の加入者宅に光ファイバーを引き込み、ギガビットクラスの通信サービスを提供します。例えば、従来映画一本をダウンロードするために6分程度かかっていたものが約16秒でダウンロードすることができるようになるなど、高速通信を可能にします。日立は、GPONシステムが、北米地域における次世代の情報通信プラットフォームとして、重要な役割を担うと考え、早くからその製品開発に注力してきました。

  今回受注が決まった「AMN1220」は日立の100%子会社で通信ネットワーク機器の開発・製造等を行う株式会社日立コミュニケーションテクノロジー(取締役社長:青木 榮司)が開発した製品です。「AMN1220」は、国際標準規格であるITU-T G.984に準拠しており、通信容量の増加やアプリケーションの多様化に柔軟に対応できます。こうした市場先行性と、長年にわたり培った光通信技術、ノウハウが評価され、「AMN1220」は2006年6月に2.4ギガビット/秒(以下、2.4Gbit/s)のGPON製品として米国で最初に商用導入(オレゴン州バンドン市)されたのをはじめ、これまでに米国内4地域で導入実績があります。

  また、「AMN1220」は、ケーブルテレビ・サービス用に引かれている同軸ケーブルを利用した家庭内ネットワークの提唱、サポートをする業界団体MoCA(Multimedia over Coax Alliance)により認定された最初のGPON製品です。さらに、2007年5月には、米国農務省の小規模コミュニティ向けの助成金プログラム*2を適用できる認定機器として、2.4Gbit/sのGPON製品では初めて認定されました。

  ファルコン・ブロードバンド社は、既に日立のGPONシステムを試験導入済みであり、2007年6月から機器の設置を開始し、コロラドスプリングス市とその周辺地域において、ケーブルテレビ、高速インターネット、音声電話を同時に利用できるトリプルプレイ・サービスを順次提供していく予定です。これにより、ファルコン・ブロードバンド社は、米国のケーブルテレビ事業者として初めて、GPONの商用利用を開始することになります。
  今回、ファルコン・ブロードバンド社に日立のGPONシステムが導入されたことは、ケーブルテレビ事業者が、効率的なトリプルプレイ・サービスを提供するためには、日立のGPONが最適なシステムであるということを裏付けるものとなります。日立は、今回の実績を生かして、全米を対象に更なる事業拡大を目指します。

  今回の受注にあたり、ファルコン・ブロードバンド社のCEO Randy DeYoung氏のコメントは、以下のとおりです。
「日立には、商用サービスにおけるGPONシステムの導入実績があり、実際にサービスが開始されているという事実が、導入の決め手となりました。また、当社は、お客様から常に最先端の通信サービスを提供することを期待されておりますが、日立のGPONシステムは、将来の機能拡張に対応する柔軟性にも優れていると判断しました。」

  日立グループは、昨年11月に発表した経営方針にもとづき、日立が得意とする社会イノベーション事業のグローバル化を推進しています。情報通信分野では、ストレージソリューションやコンサルティングサービスに加えて通信ネットワークにおいても、成長著しい光アクセスシステム事業を中心にワールドワイドに積極的な事業展開を行っていきます。
  日立グループでは、今回の受注を契機に、世界の通信機器市場における更なる事業拡大を図るなど成長する世界の情報インフラ市場におけるマーケット・インを徹底するとともに、今後も社会基盤、産業基盤、生活基盤、情報基盤それぞれにおいてイノベーションを加速し、社会イノベーション事業のグローバル化を推進していきます。

ファルコン・ブロードバンド社(Falcon Broadband Inc.)について

  ファルコン・ブロードバンド社は、コロラドスプリングス市を中心に数千世帯の顧客を持ち、音声電話、ケーブルテレビ、データ通信サービスを一括提供しています。今回のGPONシステムの導入により、光ファイバーを利用したブロードバンド・トリプルプレイ・サービスの提供を本格的に開始します。

日立テレコム(Hitachi Telecom (USA),Inc.)について

  日立の米国における地域統括子会社である日立アメリカ社の子会社で、北米市場を対象とした通信機器の開発、製造、販売、サービス会社。1987年に設立。光アクセスシステム等の通信ネットワーク製品を取り扱っている。

コロラドスプリングス市について

  コロラドスプリングス市は、多くの大手優良企業のオフィスや、国立施設があり、2006年には米国で一番住みやすい大都市*3に選ばれるなど、今後のさらなる発展が期待されている都市です。なお、サービス提供地域であるコロラドスプリングス市とその周辺地域の人口は、約58万7千人です。

注釈

*1
GPON(Gigabit Passive Optical Network):光ファイバを使用してギガビット(Gbit/s)の伝送速度を実現する国際標準の光アクセス通信ネットワーク。光アクセスネットワークの途中にスプリッタ(分岐装置)を入れて光を分岐することで、複数の加入者宅に光ファイバーを引き込み、ギガビットクラスの通信サービスを提供する。
*2
米国農務省の小規模コミュニティ向けの助成金プログラム:米国農務省地方公共サービス部門が提供する小規模コミュニティ(20,000世帯以下)向けの融資/助成金プログラム。通信機器が認定を得るためには、6ヶ月以上の商用稼動実績が必要となる。
*3
米国で一番住みやすい大都市:CNN Money Magazine調べ。

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