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2007年3月30日
株式会社日立製作所
ケイデンス・デザイン・システムズ社

日立がケイデンスEDAツールを全面採用して
ハードウェア製品開発向け設計システムを構築しモノづくり力を強化

設計効率2倍化と設計期間40%短縮を実現

  日立製作所(執行役社長:古川 一夫、以下 日立)は、このたび、モノづくり強化の一環でハードウェア製品の設計効率向上と設計期間短縮のために、米国ケイデンス・デザイン・システムズ社(社長・CEO:マイケルJ.フィスター、以下 ケイデンス)のEDAツール*1製品群を全面的に採用し、LSI*2やPCB*3設計に標準的に適用できる設計フローやノウハウを蓄積した設計システムを構築しました。本システムは、4月2日から稼動を開始します。これにより、日立は社内および日立グループ会社におけるモノづくり力を強化します。
  本システムは、新設の設計センターで集中管理され、社内各製品設計事業部および日立グループ会社が、社内ネットワークを介して利用し設計業務を行います。具体的には、まず情報・通信グループのサーバ、ストレージ、ネットワーク機器といった主要製品開発に全面適用し、設計効率2倍化と設計期間40%短縮を実現します。

*1
EDAツール(Electronic Design Automation tool):LSIやPCBといった電気系部品むけ設計自動化ツール
*2
LSI(Large Scale Integration):大規模集積回路
*3
PCB(Printed Circuit Board):LSI間をつなぐ配線を樹脂などの基板に埋め込んだもの

  近年、日立の情報・通信グループでは、モノづくり力がコスト面、技術面、品質面における事業全体の競争力の根幹と捉え、日立グループトータルでのモノづくりの内部活用、活性化による競争力強化を目指したグループ横断モノづくり基盤の整備を目標として、ハードウェア部門におけるモノづくり改革を推進してきました。強みのある次世代ハードウェアプラットフォームを開発するには、LSI・PCBの設計力を強化することが必須です。
  その取組みの一環として、日立はこれまで2年間に渡って、先端デバイスを使った製品開発における高効率・高品質設計について専門知識を持つメンバーを招集し、特別プロジェクトを設置して設計基盤整備を推進してきました。これに際し、優れた開発力とノウハウを持ち、全設計フェーズ向けEDAツールにおいて世界トップレベルのシェアを持つケイデンスとともに、次世代設計システムの構築・評価検討を実施してきました。

  今回構築した本システムはケイデンスの製品群を全面的に採用しており、高位論理記述言語*4、ハードウェアアクセラレータ*5の導入による高速論理検証*6、LSI全体の動作速度を考慮した高品質論理合成*7、マルチスレッドを利用した分散高速レイアウト処理*8などが特長です。
  さらに、本システムのプラットフォームとして必要十分なメモリ容量を備えた日立のブレードサーバ「BladeSymphony BS1000/BS320」およびPCサーバ「HA8000」を採用しました。これらのサーバ類とケイデンスの製品群とを組み合わせることで、ハードウェア製品開発に最適なシステムとして相乗効果を出しながらフルに活用することができます。

*4
高位論理記述言語:プログラミング言語をハードウェア論理記述に適用可能にしたものでSystemCなどがある。記述能力の高さから設計生産性向上を狙うことができる。
*5
ハードウェアアクセラレータ:論理検証を専用ハードウェアを用いて高速に実行するマシン。エミュレータとも言う。
*6
論理検証:論理が正しく設計されているかどうかを検証すること。
*7
論理合成:論理記述を回路記述に変換する処理。
*8
レイアウト処理:LSIチップ上に回路を自動的に配置し、回路間の結線を行う。

  今後、日立は本システムを情報通信分野以外のデジタル家電などのコンシューマ製品、カーナビなどの自動車情報製品、超音波診断装置などの医療製品へ適用拡大していくことを検討しています。これらの適用により、設計効率化と設計期間短縮を図ることができ、高性能で高品質な製品を、より早くユーザーに提供できるようにモノづくり力の強化を推進していきます。

ケイデンス EDAツールについて

  ケイデンスEDAツールは、半導体、デジタル家電、コンピュータ、通信機器などエレクトロニクス・メーカーの製品開発を支援する設計自動化ソフトウェアです。その特徴は最先端のソフトウェアと広範囲に及ぶテクノロジーにより、単に電気系部品の設計自動化にとどまらず、LSI/PCBなどの部品設計の初期段階からシステム全体の設計さらに製造効率を上げるための生産設計まで包括的にカバーしているところです。ケイデンスはこれらの優れたEDAツールを使い、設計環境、設計手法までをソリューションとして提供することで、従来より短い期間で高性能・高品質な製品開発を実現し、お客様の製品競争力向上を支援しています。また、特定用途に向けたコンサルティングサービス(VCADサービス)などの提供により、EDAベンダーの枠を超えた、真のデザイン・パートナーの役割を果たしています。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 ハードウェアモノづくり統括本部モノづくり改革本部
【担当:檜山、丹場】
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号 日立大森第二別館
電話:03−5471−2715(ダイヤルイン)

日本ケイデンス・デザイン・システムズ社 営業本部 【担当:金子、永井】
〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜3-17-6
電話:045-475-8410

以上

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