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2007年2月7日
株式会社日立製作所
日立グローバルストレージテクノロジーズ

「垂直磁気記録方式ハードディスク装置」が第53回大河内記念生産賞を受賞

2.5型HDD(Travelstar 5K160)における長年の研究開発とその量産化実績を評価

  株式会社日立製作所(執行役社長:古川 一夫/以下、日立)および日立グローバルストレージテクノロジーズ(本社機能:米国カリフォルニア州サンノゼ市/取締役会長兼CEO:中西 宏明/以下、日立GST)は、このたび、「垂直磁気記録方式ハードディスク装置の実用化」に関して、財団法人大河内記念会(理事長:吉川 弘之)から、「第53回(平成18年度)大河内記念生産賞」を受賞しました。
  「大河内記念生産賞」は、「生産工学、高度生産方式等の研究により得られた、優れた発明または 考案に基づく産業上の顕著な業績」に対して毎年贈られる賞です。今回の受賞は、日立と日立GSTがこの技術を用いて大容量化を実現し、製品化した、2.5型ハードディスク装置(以下、HDD)(製品名:Travelstar 5K160)における、長年の研究開発とその量産化に成功した功績が認められ、日立と日立GSTの連名での受賞に至ったものです。

  HDDが誕生して半世紀が経過した今日において、HDDの大容量化・高密度化が求められており、今後のHDDを担う基本技術として「垂直磁気記録技術」が注目されています。垂直磁気記録技術は、磁気情報を円板面に垂直に配置することで、磁気情報を円板面に水平に配置するいわゆる面内磁気記録技術よりも、より小さな面積に、より多くの情報を書き込むことができます。
  日立は垂直磁気記録方式の研究を、岩崎俊一東北大学教授(現:東北工業大学学長)による発明後、 1980年から開始しました。その後、日立は現在の独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託を受けた技術研究組合超先端電子技術開発機構(ASET)による開発に加わり、産学官で連携して研究を進めました。そして2000年には、当時、世界最高の記録密度である一平方インチ当り52.5ギガビット(ギガは10億)を達成し、面内磁気記録方式を凌駕する可能性を示し、製品化にむけて本格的な開発を進めてきました。
  垂直磁気記録方式は原理的に高密度記録に適しますが、実用化には、製造プロセスおよび信頼性の点で高い障壁がありました。日立は2001年にHDDの試作を開始し、2004年には事業部門である 日立GSTが商品化開発に加わり、2004年末から開始したフィールドテストで稼動実績を積むとともに、厳しい信頼性試験を繰り返し、徹底した改善を進めました。その後2006年に、日立GSTがノートパソコンなどで市場規模の大きな2.5型分野で、垂直磁気記録方式を採用したHDD(Travelstar 5K160)を量産化しました。2.5型HDD(Travelstar 5K160)の累計生産・出荷台数は、2006年12月末時点で約400万台に達しています。

  日立GSTは、垂直磁気記録技術のさらなる向上を図り、デスクトップパソコンやHDD/DVDレコーダに採用されている3.5型分野で業界初の1テラバイト(テラは1兆)のHDD(Deskstar 7K1000)を開発し、また、パーソナルメディアプレーヤやビデオカメラに搭載される1.8型HDD(Travelstar C3K80)も出荷しています。

以上

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