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2006年8月29日
富士通日立プラズマディスプレイ株式会社
株式会社日立製作所

世界初のシングルスキャン採用50V型フルHD PDPなど
ALIS方式採用の大画面PDP計3機種を10月から順次量産

世界初の60V型フルHD PDP、
世界初のシングルスキャン採用50V型フルHD PDP、
HD PDPとしては世界最高画素数の50V型HD PDP

   富士通日立プラズマディスプレイ株式会社(代表取締役社長:井本義之/以下、FHP)は、世界のテレビ市場で急速に進展する大画面化・高精細化に対応し、ALIS方式を採用した高精細なPDP(プラズマディスプレイパネル)3機種を新たに開発しました。世界で初めてシングルスキャン方式でフルHDを実現した50V型のフルHD PDP(水平1920×垂直1080画素)と、垂直1080画素を表示するHD PDPとしては世界最高画素数*1の50V型HD PDP(水平1280×垂直1080画素)、またe-ALIS方式を採用した世界初の60V型フルHD PDP(水平1920×垂直1080画素)を本年10月より順次量産します。これにより、フルHD PDPでは60V型、50V型、42V型(07年6月量産を計画)3サイズ、HD PDPでは55V型、50V型、42V型、37V型4サイズとラインナップを拡充し、大画面化・高精細化するテレビ市場の拡大を図っていきます。
   なお、50V型HD PDPは、本年10月に量産開始を予定している新工場(3番館)で最初に生産する機種となります。また、60V型フルHD PDPは、昨年開発を終えた55V型から一回りサイズを大型化して商品化することとし、本格的なホームシアター市場向けに量産していきます。
   当社のPDPは、ALIS方式の優位性を活かして画素の高密度化を図ることで、垂直1080画素の高解像度を備えるパネルになり、デジタル放送の普及によりますます強まるテレビの高画質化のニーズに積極的に応えていきます。

各機種の量産時期
60V型フルHD PDP 06年11月
50V型フルHD PDP 07年3月
50V型HD PDP 06年10月
*1
フルHD(水平1920×垂直1080画素)タイプを除くHDタイプのPDPとして世界最高の画素数。
(06年8月現在、FHP調べ)

   PDP市場は、欧米に加えてアジアなどの各地域も高い伸び率を継続しており、世界では、2005年度の約600万台から2006年には約1000万台の需要が見込まれています。そのうち従来は約70〜80%を42V型が占めていましたが、世界的に大画面化が進んでおり今年は約30%、2008年には約50%を50V型以上の大型サイズが占めると予測されています。このテレビの大画面化に伴い、従来のHDクラス(ワイドXGAは79〜105万画素)と同じ画素数では画面面積に対して画素ひとつひとつが大きくなるため、より美しい映像を見たいというニーズに応えるためには画素を小さくして密度を上げる必要があります。また、PDPは、LCDとは異なり自発光デバイスのため、動画の解像度や応答速度、階調表現、視野角特性などに優れており、画素数を増やすことでより微妙な質感やコントラストを再現することができ、高いレベルの表現力を持つことができます。大画面化が進む市場にあわせて当社はそのPDPの特徴をさらに追求するため高精細化を進め、感動までも伝えるディスプレイの開発・生産を進めていきます。

   FHPは、宮崎県国富町に新工場(3番館)を建設し本年10月から量産・出荷を開始します。新工場は総面積約88,800m2(現在稼動中の2番館比1.6倍)の広さの2階建(一部3階)で、本年10月に月産10万台(42V型換算)、2007年夏には2倍の月産20万台の生産能力を持つことになります。これにより、2番館の生産能力を合わせると、2007年夏には月産30万台体制となります。

50V型フルHD PDP、HD PDPの主な特徴

1. ALIS方式採用高精細パネル搭載
(1)50V型フルHD PDP

高精細・高輝度などの特徴を持つ当社独自のALIS方式を50V型フルHD PDPに採用、世界で初めてシングルスキャンでフルHD画素の表示を実現しました。ALIS方式は従来42V型以下のサイズに採用していましたが、電極形状や駆動波形を50V型フルHDに最適化して高い表示性能を実現しました。207万画素(水平1920×垂直1080画素)の高密度な映像が大画面の迫力と同時に繊細な表現を可能にしています。

(2)50V型HD PDP

ALIS方式を採用することによりシングルスキャンで垂直1080画素を駆動することができる50V型HD PDPを新開発、ワイドXGA(105万画素:水平1366×垂直768画素)タイプのPDPに対して30%以上画素数の多い138万画素(水平1280×垂直1080画素)の高密度パネルにより、緻密で表現力豊かな映像を再現することができます。また、セルの面積(水平0.288(×3)×垂直0.58mm)は60V型フルHDとほぼ同等になっており、一般家庭の視聴距離2〜3mで画面を視聴した場合には、フルHD PDPと同等の繊細な表現を楽しむことができます。
なお、50V型HD PDPは新工場(3番館)で生産される最初の機種となります。

2. ALIS方式採用による高輝度
(1)50V型フルHD PDP

開口率が高いALIS方式採用により、1100 cd/m2の高輝度を実現しています。高密度な207万画素でも強い印象が要求されるハイライトから暗部まで美しく再現することができます。

(2)50V型HD PDP

開口率が高いALIS方式採用に加えて放電ガスの組成を変更、駆動波形の改良などの新技術を採用し、50V型では業界最高クラスの高輝度1300cd/m2を実現、めりはりのある鮮明な映像を再現することができます。

3. 高コントラスト10000:1

背景輝度を下げる高コントラスト制御技術を新開発し、10000:1の高コントラストを実現しました。これにより、美しい階調や鮮明な表現が可能になり、映画などに多い暗いシーンでの表現力をさらに一段引き上げることができました。自発光デバイスであるPDPの特徴をさらに引き上げ、コンテンツ製作者の意図した表現を細部まで美しく再現することができます。

4. 高画質LSI

動画と静止画を適応的に信号処理することで階調性と動画の表示品質を大幅に改善し、映画に多い暗い場面などなめらかな階調表現が要求されるシーンや激しい動きのスポーツなどを美しく表現することができます。

5. 軽量化

従来PDPのパネルに使用していた厚さ2.8mmのガラスに対し、1.8mmのガラスを採用、ガラス使用量を約4kg(当社推定)減少し、大幅な軽量化を図っています。これにより輸送などの効率を上げエネルギー使用量を低減するとともに、一般家庭では壁掛けなどの多様な設置が容易になります。

60V型フルHD PDPの主な特徴

1. e-ALIS方式採用の高精細207万画素のフルHDパネル

ALIS方式と同様に共通電極構造を持つe-ALIS方式を採用した水平1920×垂直1080画素の60V型フルHDパネルを新開発しました。207万画素の高輝度・高効率なフルHDパネルで大画面に相応しい高精細な映像を再現します。なお、昨年9月に開発発表を行った55V型フルHDパネルを一回り大きな60V型で商品化することとし、急激に進展するテレビ市場の大画面化に対応していきます。

2. ピーク輝度1000cd/m2

高輝度・高効率パネルと高速駆動技術により、フルHDパネルで高輝度1000cd/m2を実現しています。

3. 新開発 高画質LSI

映像信号を処理する高画質化LSIのサブフィールド制御方法を新たに高度化し、動画におけるノイズを大幅に低減するとともに階調性能を向上させています。これにより、動きの激しい映像や低輝度の暗い映像をなめらかに美しく再現します。

60V型、50V型フルHD PDPモジュールの主な仕様

 60 V型フルHD PDP50 V型フルHD PDP
表示サイズ (対角) 153cm127cm
(横)×(縦) 1336.3×751.7mm 1105.9×626.4mm
画素数(水平)×(垂直)1920×1080画素1920×1080画素
アスペクト比16:916:9
画素ピッチ(横)×(縦)(0.23mm x 3)×0.7mm(0.19mm x 3)×0.58mm
輝度1000cd/m21100cd/m2
暗室コントラスト5000:110000:1

50V型HD PDPモジュールの主な仕様


50V型HD PDP
表示サイズ(対角)127cm
(横)×(縦)1105.9×626.4mm
画素数(水平)×(垂直)1280×1080画素
アスペクト比16:9
画素ピッチ(横)×(縦)(0.288mm x 3)×0.58mm
輝度1300cd/m2
暗室コントラスト10000:1

FHPの概要

社名富士通日立プラズマディスプレイ株式会社
代表者代表取締役社長 井本 義之(いもと よしゆき)
所在地宮崎県東諸県郡国富町田尻1815
設立年月1999年4月
事業内容プラズマディスプレイパネルの開発、製造および販売
従業員数約1500名(2006年8月現在)
資本金540億円

以上

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