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2004年9月17日
 

空調システムの省エネ化/静音化を実現する
モータ駆動用パワー・モジュールを開発

世界で初めて永久磁石同期モータと電源高調波を一つのマイコンで制御
 
 
 
  日立製作所(執行役社長:庄山悦彦/以下、日立)は、このたび、エアコンなど空調システムの省エネ化/静音化に貢献できる「インバータ・システム・パワー・モジュール(以下ISPM)」を開発しました。ISPMは、商用電源と永久磁石同期モータの間に接続するだけで、省エネ性/静音性に優れたモータ駆動システムが実現できるため、開発コストの低減と、開発期間のスピードアップが可能となります。
 
  近年、白物家電や産業機器用のモータとして、小型・高効率の永久磁石同期モータ*1が主流となりつつあります。しかしながら、この永久磁石同期モータの性能を十分に引き出すには、高度な制御技術と、インバータ回路実装技術が必要であり、開発にかかるコスト・期間が膨大になるという問題がありました。具体的には、(1)永久磁石同期モータの制御方式をどうするか、(2)商用電源に流出する高調波電流*2をどのように抑制するか、(3)電源、インバータ、コントローラなどの回路をどのようにまとめるかの3点です。
 
  このような背景から、日立では上記の課題を一度に解決できる省エネに貢献可能なモータ駆動用システムパワーモジュールを開発しました。おもな開発内容は、以下の通りです。
  1. 永久磁石同期モータの制御方式として正弦波駆動方式を採用
    永久磁石同期モータの代表的な制御方式として、電流波形が矩形波状になる矩形波駆動方式があります。この方式は、簡便で汎用性が高い反面、省エネ性や静音性の面で限界があります。将来的には、理想的な正弦波電流で駆動する正弦波駆動方式が主流になるものと考えられています。しかしながら、正弦波駆動方式を実現するには、ベクトル制御*3などの極めて高度な制御技術を必要とし、制御ソフトの開発に膨大な時間を必要とします。今回開発したISPMでは、日立がこれまでに蓄積してきたモータ制御のノウハウを活かして、この制御技術をISPM内のマイコンソフトに搭載することで、この問題を解決しています。
  2. 商用電源に流出する高調波電流の抑制が可能
    近年、インバータを搭載した機器から流出する高調波電流が問題となっており、ガイドラインが敷かれる等国内外で規制が広がっています。日立では、早くからPAM方式*4としてこの問題に取り組んできた実績をベースに、さらに高度化した高調波抑制技術をISPMに採用しています。
  3. 電源、インバータ、コントローラのすべての回路をコンパクトに実装
    回路部分をコンパクトにまとめるため、電源回路、インバータ主回路、ドライブ回路、マイコンなどを同一基板上に実装し、モジュール化しました。また、(1)および(2)の制御技術によって、制御に必要なセンサ類を減らし部品点数を削減し、世界で初めて、一つのマイコンで、電源高調波ならびに永久磁石同期モータの両方の制御を可能にするなど、ISPMの小型化を実現しました。
  日立は今回開発した技術をベースに、パッケージエアコン組込用のISPMを製品化し、2004年12月発売の株式会社日立空調システムのパッケージエアコンに採用される予定です。ISPMにより、高効率・低騒音な永久磁石同期モータ駆動システムが簡単に実現できるようになります。今後は、白物家電をはじめとした各種製品への適用を目指していきます。
 
  なお、本技術は9月14日からサンポートホール高松で開催される、平成16年度電気学会産業応用部門大会で発表する予定です。
 
 

用語説明

 
 
*1 永久磁石同期モータ:
  少ない電流で大きなトルクが得られる省エネ型の高効率モータです。このため、永久磁石同期モータの市場は拡大し、その利用先もエアコンだけではなく、冷蔵庫や洗濯機といった家電品から、一般産業用(ポンプ、ファン等)にも適用されるようになりました。
*2 高調波電流:
  インバータ装置は整流回路と平滑コンデンサを用いて商用交流電源を直流電源に変換し使用しております。この時交流電源から流入する電流は、電源電圧が直流側の電圧より高くなる期間にのみ流れるため、正弦波にならず高調波成分を多く含んだ電源電流となってしまいます。この高調波電流が増加すると商用交流電源に繋がっている他の機器の誤動作等を引き起こします。
*3 ベクトル制御:
  永久磁石同期モータ等の交流モータを理想的に駆動する制御技術であり、応答性や効率の面で優れています。モータトルクは、電流と磁束の積で出力されます。モータ電流には、トルクに比例するトルク電流と、磁束を作る励磁電流の2つの要素があります。これらの各要素の電流を個々に調整して独立に制御する方法です。
*4 PAM方式:
  Pulse Amplitude Modulationの略。本来は、インバータの直流電源電圧の大きさを変化させ、モータに加える電圧の振幅を変える制御のことですが、同時に電源側の高調波を抑制する能力を備えています。ルームエアコンでは、国内の多くのメーカが同様の技術を採用しています。
 
 

お問い合わせ先

 
株式会社 日立製作所 日立研究所 企画室 [担当:根本]
〒319-1292 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号
電話 : (0294)52-5111(代表)
 
 
以上
 
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