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News Release

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平成10年4月13日

SuperHマイコン「SH-4」用のPCMCIA I/F対応カードエミュレータ「E10A」を製品化

−当社比1/60以下の小型化を図るとともに、Windows(R)95に対応し、 200MHzでのリアルタイムエミュレーションを実現−

  日立製作所は、このたび、RISCマイコン「SuperH(TM)(注1)」の最上位機種「SH-4」用のエミュレータ
(注2)として、85.6×54×5mmという当社比1/60以下の小型化を実現し、Microsoft(R) Windows(R) 95
(注3)に対応したPCMCIA I/F対応のカードエミュレータ「E10Aシリーズ」を開発しました。
 今回、本シリーズの第一弾として、動作周波数200MHzで360MIPSを実現する「SH7750(SH-4)」に対
応した「E10A(HS7750KCM01H)」を製品化し、平成10年5月から販売を開始します。本製品は、200MHz
でのリアルタイムエミュレーションが可能な上、PCMCIA I/Fに対応したことにより、ノートパソコンでデ
バッグが行えるため、ユーザのフィールドでのシステム評価にも効果的です。

  当社では、従来から16ビット、32ビットCPU向けハイエンドエミュレータとして、豊富なサポート機能を
持つ高機能インサーキットエミュレータ「E7000」「E8000」、および高速の「E10」を製品化してきました。
また、ローエンドエミュレータとして「E6000」も市場投入しています。

 しかし、プログラム規模の増大により、開発人員などが増加し、ソフトウエア開発における負担が増
大するとともに、エミュレータも数多く必要となったため、価格を抑えたエミュレータへの要望が強まっ
ていました。 
  また、ユーザのシステム開発工程において、最終段階のフィールドでの評価を行えるようにノートパ
ソコンに対応できるPCMCIA I/Fを持ち、かつコンパクトなエミュレータのニーズも高まってきました。

今回製品化した「E10A」は、回路構成の見直し等により、従来の「E10」(219×160×42mm)と比較し、
85.6×54×5mmという1/60以下の小型化を実現しました。
  また、本製品をパソコンのPCMCIAスロットに差し込み、「SH7750」を搭載したユーザ実機とユーザケ
ーブルで接続するだけでエミュレーションが行えます。「SH7750」は、オンチップデバッグ(Hitachi-User 
Debug Interface(注4))を搭載しているため、エミュレーションの際に「E10A」を使用することで、従来の
エバチップ(評価用チップ)を搭載したエミュレータでは困難であった、CPUの最高動作周波数である
200MHzでのリアルタイムエミュレーションを実現することが可能です。さらに、デバッガとして、
Microsoft(R) Windows(R) 95環境下で動作するHitachi Debugging Interface(HDI)を標準で添付します。
マウス操作でデバッグを進めることができるため、当社の開発ツールに慣れていない場合でも簡単に
操作することが可能です。

 また、機能面では、デバッグ機能として、モジュールの実行時間やキャッシュの効率(ヒット率)等を計
測するパフォーマンス機能を強化しました。さらに、トレース機能(注5)としては、CPUが命令を実行し
たブランチ系のPC(Program Counter)の値を8個まで取得することができます。その上、従来のエミュ
レータでは困難であったエミュレータのコマンド待ち状態でのユーザ割り込みもサポートしています。

 ホストコンピュータとしては、当社の「FLORA」をはじめとするPCMCIA TYPEIIを内蔵したパソコンで使
用可能です。このため、ノートパソコンを使用してのデバッグが可能となり、ユーザシステムをフィール
ドで評価する際にも効果的です。

 今後は「E10Aシリーズ」として、「SH7750」対応版に続き、Hitachi-User Debug Interfaceを内蔵した高
速マイコン対応版を順次開発する予定です。

(注1)SuperH(TM)は(株)日立製作所の商標です。
(注2)エミュレータ:ユーザがマイコンを搭載したシステムを開発する際
       に、マイコンがユーザのプログラム通りに動作するかを確認するための機器。実際にユーザの機
       器と接続し、動作確認を行う。 
(注3)Microsoft(R) 及び Windows(R) は米国マイクロソフトコーポレーションの米国およびその他の国にお
       ける登録商標です。
(注4)オンチップデバッグ(Hitachi-User Debug Interface):従来エミュレータに搭載していたデバッグ回
       路の一部。当社で開発したCPUチップに内蔵することでシステム評価時にCPU本来の動作周波数
       でのリアルタイムエミュレーションを可能とする。
(注5)トレース機能:CPUが実行したプログラム軌跡を記録する機能。

<価 格> 
製 品 名型 名構 成価格(円)
「SH7750」対応「E10A」HS7750KCM01Hカードエミュレータ98,000
<SH7750用デバッガソフト(HDI)を含む>


                                                                                      以  上 


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