［平成９年度上半期の業績概要］
  当上半期のわが国経済は、個人消費を中心に低迷しており、景気は深刻化の様相
を呈しました。一方、海外においては、米国経済は好調に推移しましたが、これま
で高成長を続けてきたアジア経済は、大規模な為替危機に見舞われ、調整過程に入
りつつあります。

  こうした動向を受け、日立グループの上半期の売上高は、全体では４兆１,６５９
億円（前年同期比１０２％）となりました。国内売上高は２兆８,６６１億円（前年
同期比９８％）となりましたが、海外売上高は１兆２,９９８億円（前年同期比
１１１％）と伸長しました。
  セグメント別では、情報・エレクトロニクス部門は、大型コンピュータが海外で
引き続き伸長し、液晶ディスプレイ、カラーディスプレイ管も好調に推移した結果、
前年同期を上回りました。電力・産業システム部門では、国内電力各社の設備投資
抑制が続く中、電力ビジネスが低調に推移し、前年同期を下回りました。家庭電器
部門では、国内は、冷夏等、事業環境の悪化により低迷しましたが、海外は好調に
推移し、前年を上回ることができました。材料部門では、エレクトロニクス関連の
部品・材料、光ファイバーケーブル等が伸長し、またサービス部門でも、海外販社
の売上げが伸長し、物流事業も好調で、両部門ともに前年同期を上回りました。
  利益面では、情報・エレクトロニクス部門が、半導体の不振等はあるものの、コ
ンピュータ関連、およびディスプレイ関連事業を中心に堅調に推移し、税引前当期
利益は１,１４９億円（前年同期比１０９％）、当期利益は３７６億円（前年同期
比１１２％）を計上しました。


［平成９年度通期の見通し］
  経済環境は、内需低迷の続く中、金融、証券の動揺など、先行きに対する不安感
の広がりから、混迷の色合いを深めています。また、海外においても、アジアを中
心に予断を許さない状況が続いています。日立グループとしては、引き続き、グロ
ーバルな観点から市場志向を徹底し、現地における事業の拡大を図り、業績の確保
に努めてまいります。
現時点での通期の見通しは以下の通りです。

・当社の連結財務諸表は、米国会計基準に基づいて作成しています。
・連結子会社数は、９４８社です。
・１株当り当期利益は、期中平均株式数及び潜在株式数に基づいて算出しています。


セグメント情報
［事業部門別売上高］                               （単位：百万円）

（注）各部門の売上高は、部門間内部売上高を含んでいます。


                                                         以  上