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News Release

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平成9年7月30日

企業情報システムの連携基盤製品/サービスを 「Network Objectplaza」として体系化

−分散オブジェクト技術により、メインフレームと UNIX/PCとの相互連携を実現−

  日立製作所はこのたび、企業情報システムの相互連携を実現するための基盤とな
るソフトウェア製品やソリューションサービスを「Network Objectplaza」(ネッ
トワーク・オブジェクトプラザ)として体系化し、第一弾として、分散オブジェク
ト技術に対応したシステムの開発や運用を支援するミドルウェア、及びメインフレ
ームとUNIXサーバーやパソコンとの連携を強化するための基盤ソフトウェアを商品
化し、8月1日より販売を開始します。

  近年、インターネット/イントラネットをはじめとするネットワーク環境の普及
により、企業情報システムは大規模化するとともに、メインフレームやサーバーな
ど異なるプラットフォームから構成される分散システムが主流になりつつあります。
このようなネットワーク環境を基本とした情報システムにおいては、アプリケーシ
ョンプログラムの異機種間相互連携を含めた高度な連携が求められており、これを
実現するための技術として分散オブジェクト技術への期待が高まっています。

  当社では、分散オブジェクト技術に基づくシステム構築の基盤となるミドルウェ
ア「TPBroker」を米国Visigenic Software社と共同開発したのをはじめ、米国
Bank of America社の関連会社Concorde Solutions社とインターネットバンキン
グ用のアプリケーションソフトウェアを共同で開発するなど、世界の先進企業と協
力しながら事業を展開してきました。
「TPBroker」は、CORBA準拠のトランザクション処理ソフトウェアとして国内外で
高く評価され、「日立コマースソリューション」や「企業間ビジネスメディアサー
ビスTWX-21」など当社の製品やサービスも含め、エレクトロニック・コマースやイ
ンターネット/イントラネット環境のシステムに多数採用されています。
  さらに、本年3月には、米国Concept Five Technologies社とSI(システム・イ
ンテグレーション)の基盤ソフトウェアの分野で提携し、既存システムとの連携機
能(ラッピング)やセキュリティ基盤なども含め、セキュアな分散システムの構築に
必要な「フレームワーク」と呼ばれる新しいアーキテクチャーに基づく基盤ソフト
ウェアを同社と共同で開発してきました。

 「Network Objectplaza」は、当社が大規模な基幹システムの構築や先進企業と
のアライアンスを通じて培った分散オブジェクト技術やSI技術を体系化したもので、
Object Request Broker(ORB)に代表される分散オブジェクト基盤から、高度な分
散システムの構築を支援するソリューションサービスまでを含む、6種類の要素か
ら構成されています。
  異機種間にわたる高度な連携を実現するためには、ORBなどのコンポーネント製
品に加えてフレームワークに基づく基盤ソフトウェアが必要で、「Network 
Objectplaza」では、米国Concept Five Technologies社との協力により、既存シ
ステムを分散オブジェクトの技術で包み込むラッピング等の新しい技術を含むイン
テグレーションフレームワーク「Secure Component Integration Framework
(SCIF)」を開発しました。当社では、「SCIF」や、「SCIF」と連携して典型的
なアプリケーションを実行させるためのアプリケーションフレームワークに対応し
た製品をいち早く開発し、広く提供していきます。

  今般「Network Objectplaza」の第一弾として商品化したのは、メインフレーム
データベースとの連携「Database Access for ORB」、オンラインシステムとの接
続「TP1 Access for TPBroker」、最新のCORBA仕様に準拠したトランザクション
処理ソフトウェア「TPBroker3.0」、クライアントサイドの分散オブジェクト技術
DCOM(Distributed Component Object Model)との連携「VisiBroker Bridge」
などで、本年8月末より順次提供を開始します。   
  また、分散オブジェクト環境におけるJava用の開発ツールや、実行環境を提供す
る「TPBroker for Java Development」、「TPBroker for Java Runtime」等の
ツール群を製品化するなど、分散オブジェクトシステム構築用言語としてJavaを全
面的に採用しました。

  さらに、当社では、「Network Objectplaza」の基幹コンポーネントとなる
「SCIF」に基づく製品/サービスや、「SCIF」と連携して典型的なアプリケーショ
ンを実行させるためのアプリケーションフレームワークに基づく製品/サービスを
現在開発中で、来年度上期中には商品化する計画です。
  当社では、今後とも分散オブジェクト技術をこれからの企業情報システムの技術
基盤としてSI事業やソフトウェア事業に積極的に採用していくことにより、分散オ
ブジェクト技術関連の売上を2000年にはコンピュータ事業全体の40%以上に
することを目標にしています。

<主な新製品の価格・出荷時期>
・「Database Access for ORB」      12万円〜        平成9年  8月末
・「TP1 Access for TPBroker」      20万円〜        平成9年  8月末
・「VisiBroker Bridge」            9万3千円〜      平成9年  8月末
・「TPBroker3.0」                  2万4千円〜      平成9年11月末


<他社商品名称等に関する表示>
* UNIXは、X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに
  他の国における登録商標です。
* CORBA(Common Object Request Broker Architecture)は、非営利の国際団体
  OMG(Object Management Group)が確立した分散アプリケーション開発のため
  の標準仕様です。
* Visigenicは、Visigenic Software,Inc.の登録商標です。
* VisiBrokerは、Visigenic Software,Inc.の商標です。
* DCOM(Distributed Component Object Model)は、米国Microsoft 
  Corporation.が提唱する分散オブジェクトモデルの名称です。
* Javaは、米国およびその他の国における米国Sun Microsystems,Inc.の商標です。
* その他、本資料に記載の会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。




                              以 上


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