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平成8年4月3日

日立尿自動分析装置「6700形」を発売

−画像パターン認識技術の採用により、尿沈渣検査の効率向上−

 日立製作所は、このたび、画像パターン認識技術によって尿中の粒子成分
を自動的に分類し、検査効率を向上させる日立尿自動分析装置「6700形」
を製品化し、4月8日から発売します。
 尿沈渣(ちんさ)検査は、尿中の粒子、沈殿物等の分析を行う検査です。
本検査では、遠心分離、標本作製、顕微鏡観察という繁雑な作業を伴うため、
検体検査の中でも自動化が遅れている分野であり、検査効率の向上が強く求
められていました。
 そこで、今回、遠心分離等の前処理なしに、原尿のまま検体をセットし、
スタートボタンを押すだけで、尿サンプルの撹拌、吸引、染色、を自動で行
い、さらに、画像パターン認識による自動分類を行う尿自動分析装置を製品
化しました。
   本装置は、分析部、画像レビュー部から構成され、分析部では尿サンプル
の吸引、染色、粒子成分の分類を行い、画像レビュー部では検査技師が粒子
画像をカラーCRT上で見ながら、粒子成分の細分類を行います。本装置で
は、ニューラルネットを用いた画像パターン認識技術で赤血球、白血球、扁
平上皮(*)の3項目について自動分類を行えるため、尿検査業務の効率化
を実現します。
   自動分類には、人間の分類に近づける様にニューラルネットワークを採用
しています。自動分類される粒子は、赤血球、白血球、扁平上皮の3項目で、
その他の粒子については、画像を保存しCRTディスプレイを用いたレビュー
機能で個々の粒子の詳細分類が可能です。
 分類結果の保存は、1000検体分、画像の保存は、約500検体分可能
です。オプションとして、外部記憶用光磁気ディスクを用意しており、貴重
な粒子画像を半永久的に保存できます。さらに、バーコードによる検体ID
装置をオプションとして準備しており、検体の取り違いを防止できます。
(注)扁平上皮:尿道の表面の細胞がはがれ落ちたもの
<特徴>
(1)パターン認識技術による自動分類
・粒子成分の画像から特徴量を抽出しニューラルネットにより、出現
頻度の高い3項目(赤血球・白血球・扁平上皮)の自動分類を、また
その他の項目については、レビュー部でさらに詳細分類をおこなう
ことにより、省力化に貢献します。
(2)操作の簡素化
・遠心操作等の前処理が不要で、原尿のまま測定でき、ルーチン検査
の省力化を実現します。
(3)画像レビュー機能の充実
・カラーディスプレイを用いた画像レビュー装置により、粒子画像を
表示し、簡単なキー操作で、確認、詳細分類が可能です。
・粒子画像は、光磁気ディスク(オプション)により保存が可能です。
(4)キャリオーバーの低減
・フローセルに直接サンプルを注入するダイレクトサンプリング方式の
採用によりキャリオーバーを低減しました。
(5)自動化に適した染色液
・溶血や凝集物の生成を起こしにくく、粒子成分の特徴を捉えること
に適した新たに開発した染色液を採用しました。
(6)ラックサンプラによる効率の向上
・5検体ラックを採用し、最大検体架設数は60検体と一度に多くの検
体をセットできます。
<価 格> 3,850万円
<出荷時期> 平成8年7月
<販売目標> 初年度 50台/年
                             以 上

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