日立概要ページへ トップページへ
日立の概要 ニュースリリース トップページへ

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

 
2002年6月10日
 
ルータやサーバ等のDC/DCコンバータ電源の高効率化、小型化を実現する
NチャネルパワーMOS FETシリーズを製品化
−当社比でオン抵抗を約40%低減した「HAT2164H」と
高速性能を約45%改善した「HAT2165H」を製品化−

NチャネルパワーMOS FETシリーズ
「HAT2164H」「HAT2165H」

    日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 伊藤 達)は、このたび、ルータやサーバ、ノートPC等のDC/DCコンバータ電源の高効率化、小型化のために、低オン抵抗と高速性を向上した0.35μmプロセス採用の当社第8世代NチャネルパワーMOS FETシリーズを製品化しました。第一弾として、低オン抵抗を追及した「HAT2164H」と高速性を追及した「HAT2165H」を製品化し、2002年7月よりサンプル出荷を開始します。

    本2製品は、耐圧30Vで4.5V駆動が可能であり、当社従来比に比べ、「HAT2164H」ではオン抵抗(RDS(on))を約40%低減、「HAT2165H」では高速化のためのパラメータであるオン抵抗とゲート・ドレイン電荷量(*1)の積(RDS(on)×Qgd)を約45%低減しています。
    これらは「SOP-8」と同一実装面積かつ薄型の小型面実装パッケージ「LFPAK」(当社外形コード)では業界最高性能であり、電源の省エネルギー化のための高効率化と小型化が図れます。

<背景>
    通信網の拡張や、処理速度を向上したブロードバンド化に伴う情報量の増加などにより、基地局、ルータ等の通信機器やサーバ、およびノートPC等での電力需要は増加の一途をたどっています。そして、これらの機器の中核となるMPU等のLSIにおける低動作電圧化と処理速度向上に対応するため、DC/DCコンバータ電源には低電圧化・大電流化、高速応答化(高di/dt)と同時に高効率化・小型化が要求されています。
    この電源の高効率化・小型化のためのキーデバイスであるパワーMOS FETとして、当社はこれまで0.5μmプロセスを採用した第7世代のNチャネルパワーMOS FETシリーズを製品化してきました。しかし、さらなる低オン抵抗化、高速化のニーズに対応するため、今回0.35μmプロセス採用による当社第8世代Nチャネルシリーズを製品化しました。 

<製品について>
    当社第8世代のNチャネルパワーMOS FETシリーズは、微細加工0.35μmプロセスを適用することにより、セルサイズを従来の第7世代シリーズの約70%に縮小しています。今回、絶縁型DC/DCコンバータ電源の二次側(*2)同期整流用や非絶縁型DC/DCコンバータ用に第一弾製品として耐圧30Vで4.5V駆動可能な2製品を製品化しました。
    低オン抵抗を追及した「HAT2164H」では、さらにセル構造を最適設計することにより、従来の第7世代シリーズ「HAT2099H」より、オン抵抗(RDS(on))を約40%低減したVGS=4.5V時 3.0mΩ(typ.)を実現しています。また、VGS=10V時は2.5mΩ(typ.)であり、低損失による電源の高効率化が図れます。
    また、高速性を追及した「HAT2165H」では、同様に微細加工0.35μmプロセスによるセルサイズの縮小と、高速化を実現するために最も重要なスイッチング損失のパラメータであるゲート・ドレイン電荷量(Qgd)を減らすためのセル構造設計の最適化およびプロセス手法の適用により、低オン抵抗を保ちながら高速性を改善しました。オン抵抗とゲート・ドレイン電荷量の積(RDS(on)×Qgd)はVGS=4.5V時 37mΩ nC(typ.)であり、従来の第7世代シリーズ「HAT2099H」に比べ、約45%高速性を改善しています。VGS=10V時は28.5mΩ nC(typ.)であり、高速化による回路の高周波化が可能となることで、電源の小型化が図れます。

    パッケージとしては、「SOP-8」パッケージと同一実装面積かつ薄型の小型・薄型面実装パッケージ「LFPAK」(当社外形コード)を採用しており、ワイヤレス構造によるパッケージの損失も低減されています。

    今後は、耐圧20V、40V、100Vクラスの品揃えを行ない、通信機器やサーバ等のDC/DCコンバータの様々な回路方式、および一次側、二次側の両方に対応した品種展開を行なう予定です。

(*1) ゲート・ドレイン電荷量:パワーMOS FETのスイッチング損失を左右する重要な一つのパラメータで、記号はQgd。このQgdをチャージ/ディスチャージするのに要する時間がスイッチング時間に相当する。
電源の小型化のための高周波化に伴い、パワーMOS FETでのスイッチング損失の増加は効率低下の問題を招くため、オン抵抗だけでなくゲート・ドレイン電荷量(Qgd)が小さいことが要求される。
(*2) DC/DCコンバータ電源の二次側:絶縁型DC/DCコンバータ電源では、一次側と二次側を絶縁するための絶縁トランスを使用する。入力DC電圧(通信機器、サーバ等で48Vが標準) をこのトランスの一次側スイッチング素子(パワーMOS FET)でいったんACに変換し、二次側で整流して再度異なる出力電圧(5V、3.3V、2.5Vやそれ以下の電圧)に降圧しDC変換する。今回の製品はこの二次側に使用される。

■応用例
・基地局、ルータ等の情報通信機器やサーバ等の各種絶縁型DC/DCコンバータ電源の二次側同期整流
・ノートPCやサーバ等のCPU駆動用の非絶縁型DC/DCコンバータ電源

■価 格
製 品 名 サンプル価格(円)
HAT2164H 200
HAT2165H 200

■仕 様
製品名 外形* 最大定格 オン抵抗RDS(on)(mΩ) ゲート・ドレイン電荷量
Qgd(nC)
typ.
VDSS
(V)
ID
(A)
Pch**
(W)
VGS=4.5V VGS=10V
typ. max. typ. max.
HAT2164H LFPAK 30 60 30 3.0 4.4 2.5 3.1 15
HAT2165H LFPAK 30 55 30 3.9 5.6 3.0 3.7 9.5
※LFPAK:当社外形コード ※※Tc=25℃

以 上

   



top of this page


(C) Hitachi, Ltd. 1994, 2002. All rights reserved.