日立概要ページへ トップページへ
日立の概要 ニュースリリース トップページへ

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

 

2001年11月28日

 

 
業界初ATA-5準拠の高速フラッシュメモリコントローラ
「HN29W210H01FE-1」を製品化
−シリコンディスクなどの産業用途やルータ等の高速キャッシュ用途向けに
Ultra DMA転送モードを持ち、ランダム書込み8.5Mバイト/秒(max.)を実現−
ATA-5準拠フラッシュメモリコントローラ
「HN29W210H01FE-1」

  日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 長谷川 邦夫)は、このたび、シリコンディスクなどの産業用途およびキャッシュディスクなどの通信用途向けに、業界で初めてATA-5(注1)に準拠し、Ultra DMA転送モード(注2)を持つフラッシュメモリコントローラ「HN29W210H01FE-1」を製品化、2002年2月より量産を開始します。
  本製品は高速性、高信頼性を必要とする1Gから8Gバイトのフラッシュディスクシステム用コントローラで、Ultra DMAを使用し当社比4倍となる8.5Mバイト/秒(max.)の高速ランダム書込みを実現、また、ランダムセクタ読出しは当社比7倍の14Mバイト/秒(max.)を実現しています。
  また、本コントローラとチップセットのAND型フラッシュメモリとして、32Mバイト(256Mビット)の「HN29W25611WT-80」と64Mバイト(512Mビット)の「HN29W51214WT-80」を同時に製品化し、同2002年2月から量産を開始します。本チップセットでは100万回の書換えが可能です。

<背景>
  従来小容量HDDを使用していた産業分野において、フラッシュメモリとコントローラで構成したシリコンディスクは小型・低消費電力で耐振動性に優れ、システムメンテナンス負担も小さいというメリットから、HDDからの置換えが進んでいます。また、高信頼性に加え、HDDのようにヘッドのシークタイムがないためコマンド入力からデータ読出しまでの時間が非常に短いということからルータ等の通信分野でもシステムキャッシュ用途のキャッシュディスクとして使用され始めています。
  当社では現在、こうした用途にATA-1に準拠したコンパクトフラッシュ(CompactFlashTM(注3))やPC-ATAカードで対応してきましたが、今後はさらに1Gから8Gバイトの大容量かつ高速のフラッシュディスクシステムが要求されます。当社ではこうしたニーズに対応するため、インタフェースの仕様をATA-5準拠とし、高速化に対応したフラッシュメモリコントローラを製品化しました。

<製品について>  
  本フラッシュメモリコントローラ「HN29W210H01FE-1」は、次のような特長があります。
  1. 業界初のATA-5準拠フラッシュメモリコントローラ
     当社の高性能16ビットマイコン「H8S」をコアとし、フラッシュメモリへのデータ書込みのアルゴリズムを見直すことでフラッシュメモリコントローラでは業界で初めてUltra DMA転送モードに対応、高速化を実現しました。
Ultra DMAを使用した場合のシステム性能はランダム書込み速度で8.5Mバイト/秒(max.)、ランダム読出し速度は14Mバイト/秒(max.)となり、当社256Mバイトのコンパクトフラッシュ「HB28B256C6」と比較した場合、ランダム書込みで4倍、ランダム読出しで7倍の高速化を実現しています。

  2. 100万回の書換え回数を実現
      本コントローラはフラッシュメモリの内部データを管理する機能を強化したことにより、フラッシュメモリの書換え回数を向上しています。チップセットのフラッシュメモリ「HN29W25611WT-80」(32Mバイト)、または「HN29W51214WT-80」(64Mバイト)を使用したシステムでの書換え回数は100万回が可能であり、高信頼性を実現します。

  なお、本コントローラはPCMCIAインタフェースには対応しておりません。
  パッケージはLQFP176ピンパッケージを使用しています。

  今後はさらなる高信頼性と高速化に対応した製品を開発し、ラインアップの拡充を図っていきます。

(注1) ATA-5:ANSI (American National Standards Institute)で制定されたATA(AT Attachment)インタフェースの規格です。
(注2) Ultra DMA転送モード:Ultra DMAは、ATA-4以降で定義されているデータ転送方式です。従来のPIO転送*に対し、高速で、かつホストシステムの負荷を低減させることができます。
*PIO転送:ATA-1以降で定義されているデータ転送方式。CPUが直接データ転送を行う。
(注3) CompactFlashTM:CompactFlashは米国サンディスク社の商標であり、CFA(CompactFlash Association)にライセンスされています。日立製作所はCFAのメンバーです。

■応用機器
●記録装置に対して高速なランダムアクセスを必要とするシステム
●記録装置に対して耐振動性を必要とするシステム
●記録装置に対して低消費電力を要求するシステム

■ 価 格
製品名 サンプル価格(円)
HN29W210H01FE-1 4,000

■ 仕 様
項 目 フラッシュメモリコントローラ「HN29W210H01FE-1」 
インタフェース
(ATA-5) 
PIO  モード4(16.6Mバイト/秒) 
マルチワードDMA  モード2(16.6Mバイト/秒) 
Ultra DMA  モード4(66.6Mバイト/秒) 
ランダム読出速度 (システム性能*)  14Mバイト/秒(max.) 
ランダム書込速度 (システム性能*)  8.5Mバイト/秒(max.) 
動作電圧  3.3V±5%と5.0V±10%の2電源 
パッケージ  LQFP176ピン 
*システム性能であり各ユーザ実装後の保証値ではありません。

以 上




top of this page


(C) Hitachi, Ltd. 1994, 2001. All rights reserved.