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2001年9月26日
 
世界初、1チップで6万5千色表示対応の
STNカラー液晶コントローラドライバ「HD66766」を製品化
-- 1チップで65,536色表示と132×176ピクセルの大画面に対応し、
さらに多色化ソフトウェアにより26万色表示も実現可能 --
6万5千色表示対応の1チップSTNカラー液晶コントローラドライバ『HD66766』


  日立製作所 半導体グループ(グループ長&CEO 長谷川 邦夫)は、このたび、デジタル携帯電話などの移動体通信端末の液晶表示用として、世界で初めて、1チップで65,536色のカラー表示と業界最大クラスである132×176ピクセルの画面サイズに対応したSTNカラー液晶表示用コントローラドライバ「HD66766」を製品化し、2001年10月1日からサンプル出荷を開始します。
  本製品を使用することで、多彩なカラー表示への対応とチラツキの無い高品質な表示を実現でき、写真画像などのリアルな表示が可能です。さらに多色化ソフトウェアを組み合わせることにより、26万色のカラー表示も対応可能です。

  近年、デジタル携帯電話は、電子メールやインターネットコンテンツなどの情報配信サービスにおけるデータ通信端末としての用途が急速に拡大し、さらに、表示情報はテキストやグラフィック情報だけでなく、小型カメラ搭載による写真画像など多様化しています。これにともない、携帯電話に搭載される液晶表示パネルは、表示情報量増加に対応するための大画面化やよりリアルな表示を可能とする多色化が進み、これらに対応する液晶コントローラドライバへの強いニーズがあります。

  当社は、これまで移動体通信端末向けのSTNカラー液晶表示用コントローラドライバとして、1チップの「HD66761(256色、128×80ピクセル)」やチップセットの「HD66765,HD66764(4,096色、132×176ピクセル)」を製品化してきました。しかし、今回、市場の更なる多色化、大画面化への強いニーズとコンパクトな実装に対応するため、48Vの高耐圧でありながら微細化を実現したプロセスにより、世界で初めて1チップで65,536色に対応したSTNカラー液晶表示用コントローラドライバ「HD66766」を製品化しました。

  「HD66766」は、65,536色および132×176ピクセルの大画面表示に対応しています。これにより、カメラ等による撮影写真の画像を、よりリアルに表示することができ、さらに、ディザ処理(注1)による多色化ソフトと組み合わせることで26万色表示も実現可能です。また、これまでの4,096色表示では、1ピクセルは12ビットのデータで構成しています。本製品は372Kビットの大容量RAMを内蔵して、1ピクセルのデータを16ビットで構成しており、データを処理するCPUとしては、同じ2バイトデータの処理となるため、CPUの負荷が増加することなく、65,536色表示が実現できます。

  一方、画面サイズを大きくしたり、カラー表示にすると、より高い液晶駆動電圧が必要となるだけでなく、表示画質の低下、消費電流の増大などを伴います。従来の液晶駆動電圧の一般的な方式は、セグメント信号とコモン信号を同じ電圧範囲で駆動するため、液晶駆動電圧が高くなると液晶表示装置の消費電流も増大します。しかし本製品では、高速動作するセグメント信号を低い電圧でも駆動できるHi-FAS液晶駆動(注2)方式を採用しており、従来の方式に比較して液晶表示装置の消費電流を30〜40%低減できます。
  さらに、動画を表示するために液晶パネルの応答性能が良くなると、従来の階調実現方式であるフレーム間引き階調(注3)では、液晶パネルの残像がないためチラツキが発生し、画質が低下する欠点がありました。本製品ではパルス幅階調方式(注4)を採用し、残像によらない階調方式にしたことで、チラツキの無い表示が可能となり高品質な画質を実現できます。

  実装方法は、LCDガラス基板上に直接フェースダウン接続するCOG(注5)実装に対応しています。さらに、LSI内のピン配列として、セグメントドライバ領域の両端にコモンドライバを配列しているため、LCD表示装置の両端の配線バランスを均等に配置できるセンター配置が実現でき、コンパクトな実装が可能です。

  今後は、各種の表示画面サイズに対応した製品を開発し、より一層のラインアップの充実を図っていきます。

(注1) ディザ処理:液晶画面表示上の画素の配置パターンによって、中間色の発生を制御することで色調数を増やす処理。
(注2) Hi-FAS(Hi-Frequency Amplitude Selection)駆動:低速動作するコモン信号の駆動電圧を高くし、高速動作のセグメント信号の駆動電圧を低くして、異なる電圧範囲で駆動する方式。これにより実際の液晶表示するためのセグメント信号とコモン信号の電圧差を確保でき、回路構成は複雑になるが、液晶表示装置としての消費電力低減を実現できる。
(注3) フレーム間引き階調:フレーム毎に階調データに合わせてオン/オフ制御し、液晶の残像を応用して中間調を実現する。
(注4) パルス幅階調方式:ライン毎に、階調データに合わせた時間だけオン/オフ波形を液晶パネルに加えて中間調を実現する方式。オン/オフの時間間隔が狭いため、フレーム間引き階調に比べ、チラツキの無い画質が実現できる。
(注5) COG(Chip On Glass):金バンプ付きチップをLCDガラス基板に直接フェースダウンで実装する方法。

■応用製品例
●電子メールやWWWコンテンツサービス対応の携帯電話
●高速データ転送対応携帯電話(W-CDMA、GSM等)
●小型PDA、ハンディーGPS端末、ハンディーPOS
●携帯デジタルオーディオプレーヤ

■価格



■仕様

以 上




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