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2001年4月2日
株式会社日立製作所
Hitachi Welcoming Ceremony 2001 社長訓示(要約)
  「あなたが動く、日立は変わる」。今年になって、私はこの言葉を社内に発信しています。2001年を迎え、次なる時代の息吹を与え続けるために思う言葉、それが、この「あなたが動く、日立は変わる」なのです。

  日立の創業は、電気機械修理工場という小さなベンチャー企業としてスタートしたことにはじまります。以来、各分野において、「自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という理念のもとに、独創的で、最新・最先端の技術と信頼性に支えられた製品を開発し、世の中に送り出し、そしてベンチャー的に貪欲に考え、活動する人達が集まって、今日の日立は形づくられました。そして今、日立は、中期経営計画「i.e.HITACHIプラン」で述べたように、「知識」と「IT」を大切に ベスト・ソリューション・パートナーになろうとしています。
  当社には知識の総合力と人材という大きな強みがあります。しかし、一方で、インターネットなどにより、瞬時のうちに、さまざまなことを世界規模で同時に考えることができるようになっています。これは同時に、「世界のトップにいないと何の意味もない」というスピードが要求される世界になっていることをも意味します。
  また、世の中のニーズは、単品、システム、サービス、そしてソリューションへと際限なく広がっており、総合的な解決策が求められています。このような世の中の動きに対応するためにも、日立のもつ強みを核として、これにさらに他社の強みを組み合せて「解決策の幅」を広げたり、「解決の時間」を短縮してトップを目指しているのです。

  こうした日立の意志を発信するステートメントが「Inspire the Next」です。 日立には、創業以来培ってきた「信頼」と「技術力」というDNAがあり、これは、ベスト・ソリューション・パートナーとして、今後も継承し、発展させていかなくてはならない貴重な価値だと思います。一方で、時代が大きく変化していく中で、新たなDNAをつくっていく必要があります。 「Inspire the Next」というステートメントは、社会が変化するとき、当社は常にその先駈けになる、という強い意志を表したものなのです。
  みなさんも、今日からは、このステートメントを心に刻み、「変化の息吹」を感じてください。一人一人が変化をつかんだとき、そこに「知恵」が 生まれ、社員同士はもちろんのこと、お客様や株主などのステークホルダーとの「強い絆」が生まれます。「世界でいちばん信頼される会社」、「誇り高き世界のトップ集団」として、ともに社会を変えていきましょう。

  今後とも、皆さんに常に均等の機会が与えられ、対等の議論ができる企業、すなわち、お互いが多様な価値を尊重する企業でありたいと考えていますし、そのために いろいろな制度の拡充も進めています。例えば、昨年4月から実施している「ジェンダー・フリー&ファミリー・フレンドリー・プラン」は、個を尊重した性別を意識しない人材活用の観点から、仕事と家庭の両立を支援するものです。男女を問わず、社員が利用しやすい弾力的な勤務制度等により、多様なニーズをサポートしています。
  また、社員のやる気を喚起するには、会社として、社員に求めるものを明確にし、かつ公正に社員を評価出来ることが重要です。当社は、とりわけリーダー層に求める価値・行動基準を「HITACHI VALUE」として明確にしました。時代変化とともに、若い人たちの働き方に対する意識も変わってきていると認識しています。「HITACHI VALUE」による社風改革を目指すとともに、多様な個性を活かしていく仕組み等を引き続き確立していきたいと思っています。

  時代は、刻々と変化しており、「従来はこうしてきた」と言って変化しないことは、むしろ、リスクに繋がります。失敗を恐れずにチャレンジする気概をもち、指示待ちではなく、自分で計画し、実行する「ベンチャー的ボトムアップ」を実践してもらいたいのです。失敗してもいいから行動を起こして欲しい。失敗してもいいから実行する人を評価したい。そして、上に立つ私たちも、思い切って任せて、最終的な責任は自らが負うという勇気をもって、変化を実行していこうと思っています。
  また、自分の専門分野だけにこだわることなく、いくつもの強みをもった「π型」人間になってください。「π」の字は、2本の線が横棒を支えています。つまり、これからは、強みとなる専門性に加えて、いくつでも基軸を持つことが、自らの大きな飛躍のチャンスにつながるのです。
  さらに、現在は、世界中の強力な企業が、ある時は技術力を、或いは営業力を、またある時は ビジネスモデル構築力を武器に、スピードの速い戦いを絶え間なく挑んできます。このような戦いの場では、国際的な問題でも即断を迫られます。当然決断するためには、 国際的に通用する情報収集能力や交渉能力が重要です。なかでも世界の共通語である英語は、ネットビジネスの基本ツールといえます。目の前のチャンスを確実にモノにするためにも、世界に通用する実践的な英語力の研鑚に日頃から努めて戴きたいと思います。
  私はこれからは個性を大事にする「個の時代」であると考えています。特にソリューションビジネスには「個」が大事です。皆さんには、新鮮な目で感じる知恵をどんどん提案して欲しいと思っています。私は2年ほど前から「庄山オンライン」を通じ、社員との対話を進めています。特に、若い人たちはネットワークを使うのが本当にうまいと感じていますし、私自身にも刺激になることが多く、非常に役立っています。
  例えば、ある社員から「右脳を鍛える」というテーマについて、「自分も数年前に海外研修生として1年間ニューヨークで過ごした時に、一流のスポーツや芸術に触れ、『右脳を鍛える』ことができた。日立が顧客や人を感動させることができないとすれば、それは我々がまだ一流ではないことの証明」といった意見をもらいました。
  柔軟な発想をするためには、リフレッシュも兼ね、仕事以外でも積極的にいろいろなことを体験することで「右脳」を鍛え、感動し、感性を豊かにすることが大切だと考えます。感性を豊かにして、皆さん一人ひとりが「感動の送り手」となりましょう。日立の目指すソリューション企業への変革とは、お客様に「感動を与えられる企業」になることだと考えます。

  社会が大きく変わる今こそ、私たち日立の出番です。自らの、そして日立の夢の実現に向けて、執念と自信をもって、時代を、そして社会を先駆けていきましょう。

以 上




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