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2001年2月15日
電力線による1.5Mbps以上の高速データ伝送に成功
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 日立製作所 電力・電機グループ(グループ長&CEO:久野勝邦)は、このたび、ポリトラックス
社(本社:ドイツ)と共同で、最大性能2.4Mbpsの高速電力線搬送モデムを用いた実証試験を行い、
蛍光燈や掃除機、パソコンの動作によるノイズが生じる環境の中で、パソコン間のファイル転送
実効性能として1.5Mbps以上の高速データ伝送を確認しました。
  今回の実証試験結果は、インターネットを接続するためのラストワンマイルソリューション
(*1)として、家庭内の電力線を用いることで新規配線工事をすることなく、既設の電話線を利用
したADSL(*2)よりも高速でのインターネット利用を可能とします。

 今回確認した高速電力線搬送モデムは、OFDM(*3)(直交周波数分割多重)変調方式を用いて、国
内の環境の中で、最大性能2.4Mbpsを出すことが可能な装置です。電力線に生じるノイズの状況
や、複数の家電品が接続されることによるインピーダンス(*4)の変化に対応して、自動的に最適
な通信方式を利用する新技術を採用した結果、安定した高速通信が可能となりました。また、電
力線に載せる信号周波数として広帯域の周波数を利用することにより、将来、一桁アップの超高
速通信が可能となる見通しを得ました。

 一般ユーザはこのモデムを利用することにより、新規配線工事をすることなく、既設の家庭内
の電力線を用いた高速のインターネット利用が可能となります。本モデムは、低圧配電線(引き
込み線)を利用したインターネットや、ADSLやFTTH(*5)と組合わせてホームネットワーク用とし
ても利用することができ、今後、家庭やオフィスで、動画や音楽などのブロードバンドサービス
を低コストで利用することを可能にします。

 今後、両社では、低圧配電線(引き込み線)を利用したインターネットサービス用として、今回
確認したモデムと光メディアコンバータを組合わせた電柱上にも設置可能な高速電力線搬送親局
装置を本年秋までに開発し、電力会社などとの実証試験を経て、2002年以降の実用化を目指す計
画です。

*1  ラストワンマイル:最寄りの電話局やISPからユーザー宅までの接続回線のこと
*2  ADSL:Asymmetric Digital Subscriber Line  
    加入者線と一般に呼ばれる従来の電話回線を利用し、専用のモデム経由で高速なデータ伝送
    を可能にしたデジタル技術の一つ。
*3  OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing
*4  インピーダンス:回路における交流抵抗
*5  FTTH:Fiber To The Home
    電話局から各家庭までの加入者線を結ぶアクセス網を光ファイバ化し、高速な通信環境を構
    築する計画。


                                                                           以上




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