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平成13年1月4日
社長年頭訓示(抜粋)
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  本年2001年は、いよいよ21世紀の幕開けの年です。皆さんも新世紀を迎えて、いろい
ろな夢や希望をお持ちだろうと思います。
  今から100年前の1901年の正月に日本のある新聞が「二十世紀の予言」という記事を掲
載しました。この中には、「鉄道が普及し、東京・神戸間を二時間半で走れるようになる」
「気象の観測術が進歩し、台風が制御できるようになる」「写真が見られる電話ができる」
あるいは、「人と動物が自由に会話できるようになり、人の代わりに犬が買い物をする」
などの予測が述べられており、結構当たっているものが多いことに驚かされます。

  今年の元旦の新聞各紙でも21世紀の未来予測をしていました。そこで、私も、新聞の予
想に負けずに、今から100年後、22世紀の未来社会の夢を予測してみました。
  まず、政治的、経済的な国境は無くなり、特に企業の事業活動にとっては、国境など全
く無意味なものになっていることでしょう。しかし、その一方で、文化的な意味での国家
や言語というのは、国境がないからこそ、今以上に大切なものになっているかも知れませ
ん。また、地球外で暮らす人が多くなり、観光ツアーに火星探検、土星探検など、宇宙旅
行がいくつか入っているのではないでしょうか。人の移動も一人乗りヘリコプターを衣服
のように着て、鳩のように動き回っているかも知れません。
地震や火山噴火などの予知が実現するほか、特定地域に雨を降らせるなど、気象のコン
トロールが出来るようになります。また、バイオテクノロジーが進展し、ガンやアルツハ
イマーなどの難病の治癒が可能となり、人工臓器も発達し、寿命が大幅に伸びていること
でしょう。さらに、意識や感情の仕組みが解明され、人間と区別がつかないようなロボッ
トも造られ、さまざまな仕事に従事し、社会を支えているでしょう。

  最近はマウスイヤーという言葉に代表されるように、変化のスピードが非常に早いので、
このような夢も意外に早く実現するのではないかと思われます。
  しかし、技術が発達し世の中が便利になればなるほど、人間の心や精神を大切にする生
き方が重要になり、また、医学が発達するにつれて、生命に対する倫理観にもより厳しい
ものが求められるようになるでしょう。人の生活や価値観が大きく変わっても、人間がよ
りよい暮らしを求める気持ちや、物質面だけでなく、精神面でも豊かになりたいと思うの
は、人間の本能に根差すものではないでしょうか。私は、人間は、理想を追い求め、まだ
見ぬ未来に向かって無限の努力を続けていく存在だと思います。夢や理想が実現するかど
うかは、その人の夢にかける情熱によるのではないでしょうか。
  企業の未来も同様です。現在の延長線上で将来像を考えるのではなく、未来の夢、到達
したい理想を思い描き、そのゴールに向かって、熱い情熱を持ちチャレンジすることが、
企業の未来を切り拓いていくのだと思います。
  それでは、先程のような100年先の話ではなく、21世紀初頭における、私の日立にかけ
る夢について三点申し上げます。

  まず第一は、日立は、グローバル企業として飛躍するということです。インターネット
を核とするネットワーク社会では、グローバル競争の激流に身を投じなければなりません。
これを新しいチャンスととらえ、北米などのIT先進市場においても世界のトップ企業と
競い、人材や技術、マーケティングノウハウなど世界のリソースを活用し、ダイナミック
に事業を展開するグローバル企業を目指します。そのためには、思い切った外部人材の登
用など大胆な発想の転換が必要であり、また、仕事の進め方においては日立自身が世界ト
ップレベルのIT活用企業にならなくてはなりません。
  第二は、ダイナミックで躍動感あふれる企業を目指すということです。ネットワーク時
代ではスピードが勝負の決め手であり、進むか退くか、果敢な決断こそが次への道を切り
拓くのです。CEOはじめ、事業グループのトップマネジメントのミッションは、おのお
のの事業を世界トップレベルにすることであり、各部門のミドルマネジメントは、実戦の
最前線に立つリーダーとして、失敗を恐れず、執念を持って果敢にチャレンジして欲しい
のです。私は闘争心あふれるチャレンジャーを評価します。21世紀にも成長し続ける、活
力あふれる企業への変革を目指し、昨年の「変化の創造」からさらに一歩進め、「新時代
の成長企業への変革」をスローガンとして掲げ、よりダイナミックな改革を推し進めてい
きます。
  第三は、常にお客様を向き、お客様のニーズに応え、お客様に最も信頼される企業にな
る、ということです。市場の競争に勝つとは、お客様に選ばれる「ベスト・ソリューショ
ン・パートナー」になるということ、すなわち、お客様の夢を実現させるということなの
です。連結日立が持つ幅広い顧客基盤や、グループの力を結集することによって発揮され
るダイナミックな事業構築力、総合技術力は大きな武器であり、これらの強みを充分発揮
できるよう事業体制を整備することによって、連結日立グループは、21世紀にお客様に最
も信頼される企業集団となります。

  21世紀の勝者になるかどうかは、ITが劇的に世界を変える、この10年が勝負です。日
立は、グローバル企業としてグループの力を結集し、お客様にとっての「ベスト・ソリュ
ーション・パートナー」へ質的変革を達成することで21世紀の勝者となります。夢の実現
にむけ、「新時代の成長企業への変革」を加速させようではありませんか。

                
                                                                    以上




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