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平成12年12月12日
日立と日製産業が、
SEQUENOM Inc.とMassARRAY™ システムを用いた
SNP(一塩基多型)解析事業において提携
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 日立製作所 ライフサイエンス推進事業部(事業部長&CEO:田口裕也、以下、日立)と日製産業
(代表取締役社長 樋口紀昭、以下、日製産業)は、このたびSEQUENOM Inc.(President and CEO :
Toni Schuh、以下、SEQUENOM社)とMassARRAY™ システムを用いたSNP(一塩基多型)解析事業におい
て提携することに合意しました。これに基づき、日立は大規模・高速・高精度のSNP解析システムMass
ARRAY™を導入し、本格的な大規模SNP受託解析サービスを2月から開始します。また日製産業は、Mass
ARRAY™ システムおよび関連試薬の日本での独占的販売権を獲得し、大規模SNP解析システムの販売を
12月から開始します。

 ヒトの全ゲノム配列情報が解明され、ゲノム情報に基づいた研究開発、いわゆるポストゲノム時代が
到来し、内外の製薬メーカーではゲノム情報を創薬に応用するゲノム創薬研究開発の競争が激化してい
ます。特に遺伝子の個体差であるSNP(一塩基多型)は、それ自身が薬剤に対する反応性や副作用の有
無に直接関係するだけでなく、ゲノム上に分布する高密度なマーカーとして疾患関連遺伝子の発見に繋
がると考えられており、医薬品開発のスピードアップに不可欠な情報となりつつあります。

 こうした製薬メーカーや研究機関のニーズに応えるため、日立は、SNPを大規模かつ高速・高精度に
解析するMassARRAY™を導入し、大規模SNP受託解析サービスを2月から開始します。さらに関連アプ
リケーションの開発を進めるとともに、疾患や薬剤感受性と関連する有用SNPの取得に努め、データベ
ース化を図ります。また日本での販売権を取得した日製産業では、MassARRAY™システムの販売ととも
にテクニカルサポートも提供していきます。これにより、日立グループとしてSNP解析のトータルソー
ションの提供を目指していきます。
  SNPは個人の遺伝子情報と関連するため、倫理問題については、本年9月に民間企業として初めて設
置した日立グループの倫理審査委員会において検討していく予定です。

 SEQUENOM社の基本特許に基づくMassARRAY™は、一日に一万件以上のSNP解析を簡便かつ高精度に実
現する高度に自動化されたシステムです。信頼性の高い前処理反応系を用いていることに加え、飛行
時間型質量分析による計測を行うため、他のSNP解析方法に比べて解析精度が極めて高く、将来の遺伝
子検査、診断市場にも対応可能だと考えられています。また多重化や微量反応化の特長を活かした更な
る高スループット化、低コスト化、検体微量化など高いアベイラビリティを備えています。

 SEQUENOM社は1994年にH.Koester, C.Cantorらによって、来るべき大規模SNP解析のニーズに応え
るために設立されました。独自のSNP検出反応法や、これを微小マトリックスチップに固定して質量分
析を行うMassARRAY技術の基本特許を持っており、これらを活かしてSNP解析分野のリーディングカン
パニーとなっています。特に最近は、100個体以上の検体を予め混合して作製したサンプルを定量分
析し、一回の計測で遺伝子頻度を検定する、いわゆるpooled sample analysis技術を実用化し、
NCI(National Cancer Institute;米国がんセンター)、Texas Univ. Southern Western、Incyte 
Pharmaceutical Inc.等との大規模な提携によりがん、心臓疾患など疾患関連SNPの網羅的解析を進
めています。またSanger Center, The SNP ConsortiumもMassARRAY™導入を進めており、世界標
準の技術となりつつあります。

 日立は、1999年10月にライフサイエンス推進事業部を設立し、これまでにも遺伝子配列解析サービ
ス、遺伝子多型解析サービス、遺伝子発現解析サービス、たんぱく質間相互作用解析、データベー
ス構築サービス、ならびに遺伝子配列解析のためのソフトウエアツールやデータベースなど総合的
情報支援サービスを提供してきました。今回の提携により遺伝子多型解析の分野における大規模解
析が可能となります。数十万タイピングの解析データの迅速な提供や、統計解析やマイニングを用
いたインフォマティクス技術による膨大な量のデータ処理も実現するなど、SNP解析の幅広いニーズ
に応えていきます。

 日製産業は、日立グループ唯一の専門商社として、理化学機器から、半導体関連装置、先端材料
など幅広い営業活動を行っています。近年はライフサイエンス分野を重要なビジネス案件と位置付
け、新事業開発本部内に、同分野に特化した開発・営業を行うバイオテクノロジーグループを組織
し、海外の有力技術の導入や日立グループ各社とのアライアンスを進めビジネスを拡大しています。
今回の提携により、大規模SNP解析装置をはじめとした遺伝子多型関連の解析装置トータルソリュー
ションの提供が可能となり、ライフサイエンスに関わるお客様の幅広いニーズに対応していきます。

MassARRAYはSEQUENOM Inc.の米国での商標です。

                                                                             以上




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