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平成12年5月16日
プロテオミクス(蛋白質機能解析)サービス事業において提携
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                                                     株式会社 日立製作所
                                                     Myriad Genetics, Inc.

 日立製作所 ライフサイエンス推進事業部(事業部長&CEO:田口裕也、以下、日立)と
Myriad Genetics Inc. (President&CEO: Peter Meldrum、以下、Myriad社)の両社は、
この度、プロテオミクス(蛋白質機能解析)サービス事業において提携する事に合意しま
した。これに基づき日立は3年間で28億円を投じてMyriad社が保有する蛋白質ネットワー
クの網羅的探索用ProNet技術(*)の日本における独占的実施権および、蛋白質・蛋白質相
互作用データベース(DB)を取得し、遺伝子・蛋白質情報に基づいた創薬プロセスへの
支援ビジネスを開始します。

 近日中に予定されているヒトの全ゲノム配列情報の全面公開や、各種民間企業による有
償での情報開示(「ゲノム情報ビッグバン」)が進展する中で、製薬メーカーによる創薬
研究開発が激化しています。創薬においては開発初期の段階で、その薬が作用する蛋白質、
及び疾病に関係する一連の蛋白質群の同定が極めて有効であり、新薬開発における蛋白質
機能解析の重要性が高まっています。2002年には数百億円の市場創出が期待されています。
   
  こうした製薬メーカーのニーズに応え、日立ではゲノム情報に基づき疾病の発症に関連
する蛋白質間のネットワークを網羅的に、且つ迅速に解析する事に有効なイースト・ツー
・ハイブリッド技術(**)をベースとするトータルソリューションシステムである
ProNet技術をMyriad社から導入し、製薬メーカーからの解析依頼に応えると共に、
Myriad社がこれまで蓄積してきた蛋白質・蛋白質相互作用DBの日本における独占的使用
権を購入し、製薬メーカーに提供します。

 Myriad社は、1991年にノーベル化学賞受賞者のW. Gilbert氏等により設立されたバイオ
ベンチャーで、イースト・ツー・ハイブリッド技術を基本とするプロテオミクス技術
(ProNet)で新規な創薬ターゲットを検索する分野において世界最先端の技術を有してい
ます。 これまで、Bayer Corporation, Eli Lilly and Company, Monsanto, Novartis 
Corporation, Roche, Schering AG, Schering-Ploughとの間で業務提携契約を結んでい
ます。また、創薬ターゲットスクリーニングを担当するMyriad Pharmaceutical Inc. と、
遺伝子検査を専業とする Myriad Genetics Laboratory を子会社として有しています。

  日立は、1999年10月にライフサイエンス推進事業部を設立し、これまでに遺伝子配列解
析サービス、遺伝子多型解析サービス、遺伝子発現解析サービス、ゲノム情報の解析・検
索・予測ツールの提供やDBの構築等の総合的情報支援サービスを提供してきました。今
回の提携により、サービスメニューを拡大し、遺伝子発現産物である蛋白質の相互作用・
パスウエイ(***)/ネットワーク解析サービス、及びネットワーク情報DB閲覧サービスを
展開し、製薬メーカーからの研究開発アウトソーシングを受注していきます。

*ProNetは米国におけるMyriad Genetics Inc.の登録商標です。

**イースト・ツー・ハイブリッド技術:特定の蛋白質を「餌」として酵母細胞内で生産さ
せると共に、cDNAライブラリーから得られる各種蛋白質(「獲物」)を同一細胞中で発現
させ、両者が相互作用する場合にのみリポーター遺伝子が発現するようにした技術。細胞
内で相互作用する蛋白質のペアを検出することが出来る。新たに見出だされた蛋白質を次
の「餌」蛋白質として更に新しい相互作用する蛋白質を検出できるので、多くの生理学的
現象、例えば細胞内信号伝達系、細胞分裂、アポトーシス、発ガン、老化等に関わる一連
の蛋白質群とそれらの間のパスウエイ/ネットワークを検出することができる。

*** パスウエイ:マクロな生物機能をミクロな観点で見た場合、分子間の相互作用を通じ
て情報が流れ、化学反応する事で機能が発現している。こうした情報の流れ、化学反応に
関連する一連の生体物質を要素とするカスケードをパスウエイと呼ぶ。

<日立が提供する主なサービスメニュー>
1. 蛋白質・蛋白質相互作用受託解析サービス
   単一蛋白質を基点とする生化学パスウエイ情報探索サービスから、複数の疾病関連
   蛋白質とそれらを結ぶパスウエイ/ネットワークの網羅的探索サービスまで受託し
     ます。
 
2. 蛋白質・蛋白質相互作用DB閲覧サービス
     既に構築済みで、かつ順次更新される蛋白質・蛋白質相互作用データとそれにリン
     クした各種アノテーション情報を閲覧戴くことで顧客の研究開発を支援します。

<Myriad Genetics Incorporationの概要>
1. 本社所在地:320 Wakara Way, Salt Lake City, Utah 84108 U.S.A.
2. 代 表 者:President&CEO  Peter Meldrum
3. 従  業  員:320名
4. 売  上  高:2,531万ドル(1999年度)
5. ホームページ:http://www.myriad.com/

<日立製作所の概要>
1. 本社所在地:東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
2. 代 表 者:取締役社長 庄山悦彦
3. 従  業  員: 337,911名(連結ベース:2000年3月末現在)
4. 売 上 高:8兆0,012億円(連結ベース:2000年3月期)
5. ライフサイエンス推進事業部のホームページ: :http://www.hitachi.co.jp/LS/ 



                                 以  上


















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