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2006年2月17日

トピックス

岡崎市民病院で標準化技術「IHE−J」ガイドラインに準拠した
病院統合情報システムを構築

電子カルテシステムと画像検査、生理検査、検体検査の3業務8部門を連携

日立製作所は、岡崎市民病院(愛知県、院長:平林憲之)において医療情報システムの標準化に向けた取り組みである「IHE-J」のガイドラインに則り、日立の電子カルテシステム「HIHOPS-HR」と画像検査業務、生理検査業務、検体検査業務の3業務8部門の連携を実現した病院統合情報システムを構築し、2006年1月1日より運用を開始しました。電子カルテを含めた全面的な「IHE-J」対応システムは全国で初めてです。

「IHE-J」(*1)では、 電子カルテ関連のHL7(*2)、画像情報関連のDICOM(*3)などの国際規格の使い方を提案する標準ガイドラインの策定を進めています。標準ガイドラインを参照してシステム構築を行うことで、仕様検討にかかる工数が削減できます。また、「IHE-J」に準拠するベンダおよびシステムが増えることで,複数システム間の連携が容易になり、マルチベンダでのシステム構築をスムーズに実現することができます。また、システムのメンテナンス性も高まり、コスト削減にもつながります。

*1
IHE−J:Integrating the Healthcare Enterprise−Japanの略。米国をはじめ国際的に展開されている医療連携の統合化プロジェクト(IHE)を日本に適合させる取り組み。診療現場の声を反映させて標準化した医療情報システムを設計・構築し、システムの導入・運用コストの低減や重複検査の削減を目指している。
*2
HL7:Health Level 7の略。医療情報交換のための標準規約で、患者管理、オーダ、照会、財務、検査報告、マスタファイル、情報管理、予約、患者紹介、患者ケア、ラボラトリオートメーション、アプリケーション管理、人事管理などの情報交換を取り扱います。
*3
DICOM:Digital Imaging and COmmunications in Medicineの略 「医用デジタル画像と通信」に関する標準規格」を意味する。

今回、「IHE-J」の活動に積極的に取り組まれている岡崎市民病院の協力のもと、生理検査業務、検体検査業務に関して国内で初めて「IHE-J」のガイドラインに則り、標準化作業を進め、システム構築を行いました。今回の生理検査・検体検査システム構築時の標準化情報は、「IHE-J」の標準マスタに反映される予定です。

今後日立では、岡崎市民病院での実装ノウハウを活用し、「IHE-J」の異ベンダ間の接続試験フィールドであるコネクタソン(*4)での接続実証などを通じ、「IHE-J」に準拠したマルチベンダシステム構築をサポートしていきます。

*4
コネクタソン(Connectathon):マルチベンダシステムの相互接続性を確保するための手段として,システム・機器がIHEの策定しているテクニカルフレームワークに準拠しているかを確認する接続テストの場。異なるシステム間の接続性(Connectivity)の確認を長時間(Marathon)かけて行うことからコネクタソンと呼ばれている。

以上

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