日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」を活用し、国内最大規模の「アカデミッククラウド」を構築
北海道大学において情報メディア教育の拠点となっている情報基盤センターは、大学の枠を越えて全国の研究者が共同利用できる学際大規模情報基盤 共同利用・共同研究拠点としての役割も担っています。
同センターが2011年11月1日からサービスを開始した国内最大規模の学術クラウドシステム「北海道大学アカデミッククラウド」は、約2,000の仮想サーバーを起動できるクラウドシステムであり、全国共同利用の「学際大規模計算機システム」の一部として、国内最高クラスのスーパーコンピューターシステム、ネットワークシステムならびにユーザー管理システムなどとともに運用されています。
その構築のねらいを情報基盤センター長を務める情報ネットワーク研究部門 教授の井 昌彰氏は「これまで情報基盤センターは全国共同利用施設として、最新鋭のスーパーコンピューターによるHPC(*)と、主にアプリケーションサービスを提供する汎用コンピューターの二本立てのシステムを全国の大学研究者に向けて提供してきました。しかし近年、汎用コンピューターを提供する際の方向性が、単なるアプリケーションサービスだけではなく、統合的な情報環境の支援という位置付けに変わってきました。具体的には当センター内のブレードサーバーを物理的にお貸しして、それを研究室のWebサーバーやホスティングサーバー、プロジェクトサーバーなどに使っていただくという形式です。ただし物理サーバーだけではどうしてもリソース提供に限界があります。そこでクラスター活用など多様な研究ニーズにも対応しながら、調達業務と構築作業の効率化が図れるアカデミッククラウドの導入を考えたのです」と説明します。
![[写真]情報基盤センターの業務を支えるサーバー群](/Div/jkk/kyoiku/casestudy/iic-hokudai/image/iic-hokudai_06.jpg)
情報基盤センターの業務を支えるサーバー群
全国共同利用のサービスとともに、北海道大学内に散在する多様なサーバーの集約と効率的な運用を推進するための受け皿としても「クラウドシステムは本学の情報環境の要となる有益なソリューションだと判断しました」と井氏は語ります。
こうした方針のもと、約2年の期間をかけて作成された基本仕様書に対する一般競争入札で採用されたのが、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」のプライベートクラウドソリューションを活用した日立のシステム群でした。
「入札を前提としたシステムのため、本学側でシステム実装内容までを細かく指定したわけではありません。しかしクラウドという新しいテクノロジーに挑戦できる体力やポテンシャルをしっかり備えたベンダーはそれほど多くはなく、サーバー一つとっても、われわれが提示した要件ではWebサーバーのホスティングからハイパフォーマンスなPCクラスタリングまでを仮想サーバーでカバーできる強じんなスペックを備えていなければなりませんでした。また、利用申請からリソース提供までを迅速に実現できる運用管理の柔軟性も必要です。その意味で日立が提案されたクラウド基盤は、仕様、価格、構築期間、運用負荷削減の条件にすべて合致したソリューションだったと言えます」と井氏は続けます。