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第4回 介護サービス事業者の視点(2)

デイサービスセンター五条の里 生活相談員 社会福祉士 小尾野力 氏 に介護サービス事業者の視点から介護保険ICカードモデル事業についてお話しいただきました。

今回インタビューにご協力いただいた方

[写真] 小尾野 力氏

デイサービスセンター五条の里
生活相談員 社会福祉士
小尾野 力 氏

1. 導入直後は戸惑いました

日立:
本日はよろしくお願いします。まずは小尾野さんが行われている業務について教えていただけますでしょうか。

小尾野氏:
私が勤務しておりますデイサービスセンター「五条の里」では、通ってきていただいている要介護認定されたお年寄りの方々に対して、入浴介助やお食事の提供、日常生活に必要な機能訓練などのサービスをご提供させていただいております。

日立:
それでは介護保険ICカードモデル事業に参画される際、どのような準備をされたのか教えてください。

小尾野氏:
介護保険ICカードを利用するためのパソコン操作の習得が最初でした。まず、西春町役場で行われた操作研修会に私が参加して、一連の操作方法を習得しました。その後、当センターで講習会を行って、私以外の職員も操作できるようにしています。
次に介護保険ICカードを使った業務手順を確立する必要がありました。まず利用者の方が持ってきた介護保険ICカードを私たち職員が確認し、お預かりしてサービス利用実績を入力。利用者の方がご自宅に戻られる際にお返しするという流れが従来業務に新たに加わったのですが、これに慣れるまでは結構戸惑いましたね。
また、当初は介護保険ICカードを持ってくるのを忘れる方が何人かいらっしゃったので、介護保険ICカードは毎回持ってきてください、というアナウンスを何度か行いました。さらに、デイサービスに関する情報を家族の方とやり取りするための連絡帳があるのですが、その連絡帳を袋に入れて皆さん持って来られますので、その袋の中にICカードを入れてもらうことにしました。今では介護保険ICカードを忘れる方はほとんどいません。

2. ICカードの入力データを請求処理にも利用したい

日立:
介護保険ICカードが導入されたメリットについてはどのようにお感じでしょうか。

[写真]
デイサービスセンター 五条の里

小尾野氏:
施設を利用いただく際は必ず介護保険ICカードを持ってきていただいているので、要介護認定が変更になった時などはすぐに確認できていいなと思います。介護保険ICカードをパソコンに入れてデータを確認すればいいわけですから。紙の介護保険証を使用していたときは、受給者の方に介護保険証を持ってきていただくようお願いをして、コピーをさせていただいてからパソコンに入力していましたので、その手間が省けるようになりましたね。

日立:
改善してほしい部分があれば教えてください。

小尾野氏:
介護保険ICカードに受給者の方々のサービス利用実績を毎回入力しているのですが、この入力したデータを他のシステムで使うことができません。この点を改善することが今後の介護保険ICカードの普及にとって非常に重要になってくると思います。私たちのデイサービスセンターは約70名の方に利用いただいていまして、1日の利用者は20名前後です。介護保険ICカードの利用が始まった当初は、一人につき2分から3分程度データ入力にかかっていたと思います。要介護者の方のICカードを端末に入れて情報を取り込んで、ケアプランに対して実績を入力し、ICカードに書きこんで、とやっていると一枚処理するだけでも意外に時間がかかります。1日の利用者が20名前後ですので、20名×2分で最短でも40分はかかっていました。また、入力自体も一度にはできず、本来の業務をやりながらの入力作業になるのでさらに時間がかかります。結果として1時間から2時間はかかってしまうという状況でした。今はシステムの使い勝手がだいぶ改良されましたので、一枚あたりの入力にかかる時間は半分ほどになったと思います。

このように時間をかけて入力したデータを、現在は介護保険ICカードモデル事業の業務でしか利用できません。このデータを使って請求処理までできるようになれば、一回の入力作業ですべての処理ができることになり、かなり効率的になると思います。さらに、保険証以外の機能があればもっとカードの利用が進んでいくと思います。

日立:
本日は貴重なお話ありがとうございました。

(2005年7月22日取材)

今回はデイサービスセンターで介護サービスを提供する「五条の里」 小尾野氏にお話を伺いました。全4回のインタビューで介護保険ICカード事業の内容、メリットや課題、今後のあるべき姿などが見えてきたのではないかと思います。今後は新市として誕生する北名古屋市が、どのようにして介護保険ICカードの利用範囲・サービス範囲の拡大に取り組んでいくのか、注目していきたいと思います。

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