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自治体向けソリューション

Hitachi

導入事例:北海道 登別市

高速イントラネットで「まちづくり」のためのIT化を推進

[写真]登別地域情報センター「PiP」
登別地域情報センター「PiP」

いま日本の各地域で「地域イントラネット基盤整備事業」が進められています。これは、地域の教育や行政・福祉・医療・防災などの高度化を図るため、自治体が庁舎や学校、図書館などの施設を高速な光ネットワークで結ぶ基盤整備事業に、国が一部援助を行うプロジェクトのこと。住民サービスの向上を目的に各自治体がさまざまな取り組みを行うなか、北海道登別市では、市民のIT化とコミュニケーションを支援する場として「登別地域情報センター」を開設。その事業全般のインフラ整備からセンター構築まで、日立がトータルにサポートさせていただきました。

幅広い市民にITとブロードバンドのメリットを提供

11種類もの温泉が湧出していることで有名な「登別温泉」、その源泉である「地獄谷」、世界有数のヒグマ放牧数を誇る「クマ牧場」、北欧様式の建物に囲まれた大規模水族館「登別マリンパークニクス」など、年間を通して観光客を楽しませるスポットを数多く擁する北海道登別市。同市は、業務のシステム化や積極的な情報公開、電子自治体への迅速な取り組みなどにおいても、道内有数の先進的自治体として知られています。

[写真]総務部情報推進課 主査 山本靖氏
総務部情報推進課
主査 山本靖氏

「インターネットが新たな社会インフラとなりつつある今、その基盤整備は行政事務の効率化やサービスメニューの拡大、市民の情報活用力を高めるうえでも重要な課題となっています。
しかしインターネットやブロードバンドを提供する民間事業者のサービスは、どうしても需要の多い都市部が優先となり、近隣地域に比べて登別市はIT活用のスロースターターにならざるを得ませんでした。そこで民間に代わって行政が、他のライフラインと同様に情報ネットワークの基盤整備を進めていかなければならないと考えていたところ、タイムリーな形で地域イントラネット基盤整備事業の補正予算(平成12年度)が付いたことで、ようやくプロジェクトをスタートさせることができました」
(総務部情報推進課 主査 山本靖氏)。

住民サービスの向上を図るため、庁舎や小中学校、図書館、公民館などを光ファイバーの高速LANで結ぶというのが地域イントラネット基盤整備事業の標準的なイメージです。しかし、その細かな仕様やアプリケーションについては、各自治体のアイデアを柔軟に活かすことが可能。そこで登別市は、小中学校を中心とした情報教育環境の整備を重点課題とする一方で、多くの市民が集う中央ショッピングセンター”アーニス”内に、だれでも自由にブロードバンドやITツールを活用できる「地域情報センター」を設置。子供たちからお年寄りまで、市民にITとブロードバンドのメリットを提供することで、地域間・世代間のデジタルデバイド解消と、市民の情報発信/情報処理能力をアップさせる戦略を立案しました。

市民が自由に情報を受発信できる地域情報センター

2001年6月、同市のコンセプトに基づいた基盤整備事業のコンペティションにおいて採用されたのが、ブロードバンドと情報活用に関する幅広い技術とノウハウを結集した日立の提案でした。同年7月から本格的な構築作業をスタートさせた日立は、市内37か所の拠点を結ぶ光ファイバー網の敷設から、各拠点におけるハードウェアの導入、 アプリケーション構築までをトータルに支援。特に中核施設となる地域情報センターでは、内装から机、イスのデザインまでを総合的にプロデュースし、小さな子供からシルバー世代までが気軽に集える“イントラネットステーションを具現化しました。
「ネットで結んだ37か所の施設のうち15か所が小中学校です。私たちは、これからの時代を担う子供たちに、いかに地域登別市間格差のない情報教育基盤を提供できるかが大きな使命だと考えていました。そこでパソコン教室だけでなく、普通教室や体育館からも無線でインターネットにアクセスしたり、柔軟に学校間交流を行える環境を実現したのです。

[イメージ]登別市地域イントラネット全体概要図
登別市地域イントラネット全体概要図

今後は子供たちだけでなく先生たちにもパソコンを貸与し、そのスキルアップを図っていく計画です。同時に、この基盤をどう使っていけば有用なのかという論議についても、行政主導ではなく、市民の皆さんの間で意見を練り上げていただきたいと考えています」(山本氏)

[写真]デジタル・キッズ・ゾーン

センター内の「デジタル・キッズ・ゾーン」。子供たちが自由にパソコンに触れたり創造性を伸ばしたりできるスペースとして、カラフルな色使いと安全性の高い素材で構成されている

[写真]登別地域情報センター「PiP」

ショッピングセンター“アーニス”2階フロアにある登別地域情報センター「PiP」。公共施設にありがちな堅苦しいイメージを払拭した、情報発信基地にふさわしいデザインに彩られている

また、図書館情報システムでは、ネット上から蔵書検索や貸出予約ができるサービスを実現。貸出予約まで可能としたのは道内初のケースだということです。他の施設についても、これから市民が情報基盤をどう活用していけば有用なのか、幅広いニーズの集約と新たな展開へのアクションプランの構築が重要な課題となってきます。山本氏は、そのためのパイロット施設が地域情報センターなのだと語ります。
「今回、日立さんの提案を採用した大きな理由は、インフラ構築の実績もさることながら、私たちが持っていた、“明るく開放感のある空間”という漠然とした地域情報センターのイメージを、機能面でもデザイン面でも優れた形で実現できるであろう提案力を評価したからです。おかげさまで2001年11月3日のオープン以来、来館者は予想を常に上回り、平日では1日70〜80人、土日になると120〜150人にものぼります。年間では2万5,000人程度が利用する計算となり、これまで最も人気のある施設だった市営プールと並ぶ利用者数となっています。
もちろん今後、ブロードバンドがますます普及し、パソコンが一家に一台の時代になれば、わざわざセンターまで足を延ばす必要はないということにもなるでしょう。だからこそ現在も、家庭ではなかなか買えない高価な機材やソフトウェアを取りそろえるよう努力しているわけですが、もう一つの思いとしては、ボランティア団体やNPO、町内会など、自前ではなかなか活動拠点を持つことのできない地域の皆さんに、コミュニケーションや情報発信の場としても活用してもらいたいのです。そうした、一種の地域ポータルサイトとしての役割も持つセンターとして、私たちはこれからも利用者からの要望をきめ細かく集約、分析しながら、新たなサービス開発に役立てていきたいと考えています」(山本氏)

[写真]マルチメディアコーナー

センター内の「マルチメディアコーナー」。だれもが簡単にブロードバンドを利用でき、世界中の最新情報が手に入れられるスペース

[写真]SOHO コーナー

センター内の「SOHOコーナー」。高性能パソコンや大型スキャナ、映像編集/音楽編集システムなどのほか、豊富なマルチメディア関連ソフトを完備。パーティションで仕切られたパーソナルな空間で落ち着いて作業ができる

市民と行政が対話できるホームページ

[写真]HA8000/70
Web サーバ、メールサーバ、
文書管理サーバとして活用されている
日立アドバンストサーバHA8000/70

情報化に対する登別市の先進性は、そのホームページ(http://www.city.noboribetsu.hokkaido.jp/)の充実度にも見ることができます。新たに導入した文書管理サーバ(HA8000/70)により、議事録や例規集などの情報公開データが順次アップロードされるだけでなく、各種手続きの詳細な説明や、申請書のPDFダウンロードなどのコンテンツのほか、「掲示板」の中では各種行政相談の窓口を設置。市民の書き込みに対し、担当職員が直接掲示板で応えるという“双方向"のシステムが実現されています。

「これまで自治体のホームページは、どちらかというと一方的に情報発信することに重きを置いていましたが、私たちのスタンスは”必要な情報を、どういう形で公開すれば便利に利用していただけるか””どうしたら皆さんの生の声をスムーズにお聞きし、その問題解決に役立つことができるか”に重点を置いています。つまり、まちづくりのために効率的にITを活用すること自体が重要なのであり、すべての機能をホームページで置き換えるつもりはありません。その意味でも、今回の基盤整備による情報活用のメリットを、市民生活に活かしながら、まちづくりの大きな力へとシフトできるよう、これからも情報関連事業を継続的に見直しながら発展させていきたいと考えています」(山本氏)

行政と市民のIT化による地域活性化をめざす登別市の挑戦は、まさにこれからが本番といえるでしょう。そのフロンティア精神にあふれた積極的なチャレンジを、日立はこれからも力強くサポートしてまいります。

[お客さまプロフィール]登別市

[写真]登別市役所
登別市役所

[市役所所在地] 〒059-8701 北海道登別市中央町6-11
[TEL] (0143)85-2111
[FAX] (0143)85-1108
[人口] 54,993人(2002年9月末現在)

[写真]登別温泉
登別温泉

登別温泉街の奥では、毎分3,000リットルもの豊富なお湯が沸く泉源地「地獄谷」が噴煙を上げています。地獄谷には、竜巻地獄、大砲地獄、血の池地獄、乙女地獄といった恐ろしい名前のさまざまな「地獄」があります。そのうち「鉄泉地獄」では、数十分の間隔で90度のお湯が噴出する様子を見ることができます。正面には剣が峰と呼ばれる山が、草木の生えない赤茶けた岩肌をみせてそそり立ち、自然の荒々しさを実感することができます。

特記事項

  • 本サイトで紹介しておりますソリューションについてのお問い合わせは株式会社 日立製作所 公共システム事業部が承っております。掲載団体への直接のお問い合わせはご遠慮願います。
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