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Hitachi

自治体向けソリューション

導入事例:福岡県 北九州市

高信頼な仮想化技術を活用し、自治体クラウドを先取りした「次期システム基盤」をトータルに構築

最小コストで最大効果を創出する「全体最適」を実現

[写真]総務市民局 情報政策室 室長 大場 謙一氏総務市民局
情報政策室
室長
大場 謙一氏

[写真]総務市民局 情報政策室 情報システム再編担当課長 井上 憲八郎氏総務市民局
情報政策室
情報システム再編担当課長
井上 憲八郎氏

[写真]総務市民局 情報政策室 情報システム再編担当係長 遠藤 勇一氏総務市民局
情報政策室
情報システム再編担当係長
遠藤 勇一氏

福岡県北九州市は、行政サービスの向上と業務効率の最大化を図るため、これまで「個別最適」で導入されていた情報システムを「全体最適」の視点から抜本的に見直し、仮想化技術や地域情報プラットフォームのフレームワークを適用したオープンシステムで再構築。日立は、独自のサーバ仮想化機構「Virtage」を搭載した統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony BS2000」や、エンタープライズ向けディスクアレイサブシステム「Hitachi Universal Storage Platform VM(以下、USP VM)」、統合システム運用管理「JP1」などの製品群と、北九州市と共同で蓄積してきたサイジング・ノウハウを駆使し、高信頼・高セキュリティなプラットフォームを構築しました。また、仮想統合されたシステム基盤上に各種業務アプリケーションを載せるという、まさに「自治体クラウド」と同様のコンセプトをいち早く実現しています。

課題
  • 各業務システム間のデータ連携が困難
  • ライセンスや保守費用が重複
  • ハードウェアリソースの利用率が低下
  • 個人情報を含む重要データが個別に管理され、セキュリティレベルが不均一
ソリューション
*
ハードウェア及びミドルウェア部分を担当
効果
  • シンプルな構成と運用の最適化
  • 柔軟な階層管理と一元運用を実現
  • 個人情報を含めた重要なデータに対する強固なセキュリティを実現

導入のきっかけ

全体最適の視点から行政組織と情報システムの「あるべき姿」をめざす

2006年に策定された「業務の効率化と情報システムの再編基本計画書」では、市民の皆さまが安全・安心に利用でき、満足できる行政サービスを提供することと、最小経費で最大効果を創出し続ける行財政運営の実現を重要なテーマとしています。その具体策として、区役所窓口のワンストップサービス化や情報システム再編による内部事務の効率化、さらにシステム運用経費の2〜3割削減を計画しました。

[大場氏]

新システムでは、「ハードウェアおよび共通ソフトウェアからなる次期システム基盤」と「業務アプリケーション」に完全分離し、ひとつの共通基盤上に各種アプリケーションを搭載するアーキテクチャを採用しています。また、可能な限り地域情報プラットフォームの仕様を取り込み、将来想定される他自治体や民間企業との連携において、柔軟性/拡張性を確保するよう努めました。

[井上氏]

採用した理由

シンプルな構成と運用の最適化を重視

次期システム基盤の構築にあたっては、「公開された仕様・製品で構築すること」、「共通機能を一元管理して提供すること」、「ホスティングサービス形式とすること」の三つを要件としました。これにより、情報政策室が各所管課の利用率に応じたITリソースを提供する形となり、リソース最適化によるコスト削減が図れます。

[井上氏]

この要件を満たすには、何よりもシンプルな構成と運用の最適化が必要です。そこで、すべてのハードウェアとOS、共通ミドルウェアなどの設計・調達、構築、テスト、運用・保守までを単一の事業者に担当いただくことにしました。技術面の評価と価格を勘案する「総合評価方式」で厳正な選定を行い、日立・NTTデータ企業連合を構築・運用事業者に決定したのです。

[遠藤氏]

システム概要

他システムとの連携における柔軟性・拡張性の高い、高効率で高信頼なシステムを構築

北九州市は、メインフレームや百数十台にのぼるオープンサーバを全体最適の観点で見直し、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」やUSP VMなどに集約。さらにVirtageでITリソースの最適配分をおこなうことで、高効率、高信頼なシステムを構築しました。

また、「ハードウェアおよび共通ソフトウェアからなる次期システム基盤」と「業務アプリケーション」に完全分離し、ひとつの共通基盤上に各種アプリケーションを搭載するアーキテクチャを採用することで、他システムとの連携における柔軟性、拡張性を高めています。

[イメージ]北九州市「次期基幹システム」システム構成図
北九州市「次期基幹システム」システム構成図

*
上図は北九州市様作成「次期基幹システム全体構成図」を元に弊社独自の提案製品群などを追記したものです。

ほとんどのサーバで仮想化技術を導入

次期システム基盤では、DBサーバにエンタープライズサーバ「EP8000」、AP/Webサーバに「BS2000」と「BS1000」、既存業務のストレート移行用に「BS320」を採用しました。なお、ほとんどのサーバで仮想化技術を導入しています。理由は、仮想化はサーバ統合のメリットに加え、物理リソースのさらなる削減によるコスト圧縮と、運用効率の向上に寄与する技術だと判断したからです。仮想化の適用で、各業務の負荷パターンを考慮した最適なサーバ環境を設計できますし、CPU利用率の向上やソフトウェアライセンス費用の削減なども期待できると考えました。

[遠藤氏]

ストレージの仮想化で柔軟な階層管理と一元運用を実現

重要なデータが格納されるストレージには、世界的にも評価の高いUSP VMとミッドレンジディスクアレイサブシステム「Hitachi Adaptable Modular Storage 2100」、および専用バックアップ装置を採用。

ストレージ階層管理の考え方に基づき、データの重要度に応じてFC(*1)、SAS(*2)、SATA(*3)と最適なストレージを配置。ここでも全体最適の観点から、外部ストレージを仮想化するUSP VMの機能「Universal Volume Manager」を適用しています。

*1
Fibre Channel
*2
Serial Attached SCSI
*3
Serial Advanced Technology Attachment

住民情報系と庁内事務系のネットワークを分離し、セキュリティを確保

次期基幹システムのネットワークエリアは、住民情報系の「ハイセキュアエリア」と、庁内事務系の「ミドルセキュアエリア」に分割されています。両エリアではDBサーバやAP/Webサーバが物理的に分けられているほか、各業務システムのサーバは同業務または共通機能サーバのみとしか通信できない仕組みとなっています。これにより、大規模な共通プラットフォームとしての効率性と運用性を活かしつつ、個人情報を含めた重要なデータに対する強固なセキュリティを実現しています。

効果と今後の展望

性能劣化をほとんど感じず、障害の切り分けが容易

仮想化技術として、EP8000ではLPARとマイクロパーティショニング、BS2000BS1000ではVirtage、BS320ではVMware®を採用しています。特にVirtageがいいですね。ハードウェアベースで仮想化を実現しているので、ゲストOS間のCPUコア競合といった仮想化特有の問題が少なく、性能劣化がほとんど感じられません。また、通常の物理サーバと同じOSイメージのままで動作しているので、障害発生時には仮想化機能を停止した状態で再起動して動作確認でき、障害切り分けが容易である点も評価できます。さらにBladeSymphonyVirtageは両方ともベンダーが日立さんなので、いわゆる障害発生時の“たらいまわし”が発生しません。この点も、我々ユーザーにとっては大きなメリットだと思います。

[遠藤氏]

大規模なシステムでも余裕を持って動作

Virtageによる仮想化システムでは日本最大級の規模となっています。現在BS2000の1ブレード上で最大8OSを稼働できる構成ですが、計算上の要求性能をオーバーしているにもかかわらず、実際には余裕を持って動作しています。これは、CPU性能の飛躍的な向上によるものだと思いますが、従来型の運用ではいかに性能を持て余してしまうかを実感しますね。今後の運用の中で新たな最適値を見つけられれば、さらなる効率化も可能でしょう。

[遠藤氏]

全体最適を図るためのサイジングにも注力

各業務システムで必要なサーバ性能と信頼性、CPUの数やソフトウェアライセンスなど、サイジングの部分にかなり注力しました。情報政策室と日立さんとで、仮想環境下における同時接続ユーザー数、CPU使用率、ネットワークスループット、バッチ処理時間などをそれぞれ詳細に分析・評価し、各業務システムの要件に合わせたITリソースの供給と最適配置を行っています。最小コストで最大効果を創出する「全体最適」を具体的な形で示せたのではないでしょうか。

[遠藤氏]

完成度の高いシステムを構築

仮想化以外にも、ブレードサーバやストレージ、バックアップ装置、運用管理機能など、日立さんならではの製品力とSI力で、非常に完成度の高いシステムになりました。現場で活躍された営業やプロジェクトマネージャー、SEの皆さんの努力はもちろん、開発部門の方々も迅速・確実に対応していただいたおかげです。

[大場氏]

自治体クラウドを先取りした「次期システム基盤」

自治体クラウドは今回のシステム再編に着手した以降に一般化した概念ですが、市がめざす方向性とも非常に近いものと考えています。地域情報プラットフォームにおける自治体間連携および官民連携は、利用者がその所在や内部構造を意識せず利用できるという意味で、まさに自治体クラウドと言えます。

[遠藤氏]

今回適用した仮想化やリソース配分最適化などの技術/ノウハウを活かしつつ、基幹系端末のシンクライアント化や、今回再編対象としなかった庁内システムの基盤統合を考えています。クラウド時代に向けた新たなシステム化構想も含め、日立さんには引き続き積極的な提案をお願いしたいですね。

[大場氏]

[お客さまプロフィール]北九州市

[写真]情報政策室が入る小倉北区役所庁舎
情報政策室が入る小倉北区
役所庁舎

[所在地]福岡県北九州市小倉北区城内1-1
[人口]983,037人(2010年1月1日現在)
[世帯数]429,856世帯(2010年1月1日現在)
[職員数]8,977人(2009年4月1日現在)
北九州市のWebサイトへ

◎門司港レトロ
明治22年に開港し、その後、大正・昭和初期にかけて、外国貿易の要衝として賑わったことで知られる門司港。現在は、古い街並みと新しい都市機能をミックスさせた都市型観光地「門司港レトロ」へと生まれ変わっています。国の重要文化財である門司港駅のほか、旧大阪商船、旧門司三井倶楽部など歴史ある建物が観光施設として残っているだけでなく、商業施設も充実しており、ショッピングやグルメも楽しめます。街の中では観光用の人力車が走り、レトロな雰囲気をさらに盛り上げてくれます。

関連製品、ソリューション

特記事項

  • 2010年3月1日 掲載
    本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。
  • 本サイトで紹介しておりますソリューションについてのお問い合わせは株式会社 日立製作所 公共システム営業統括本部が承っております。掲載団体への直接のお問い合わせはご遠慮願います。
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