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自治体向けソリューション

導入事例:東京都 江戸川区

次世代情報プラットフォーム「e-SHIP」の構築を「電子自治体共通基盤ソリューション」でサポート

現行のメインフレーム運用やシステム構築に関するノウハウをベースに、共通基盤構築におけるさまざまな提案や支援をいただきました。

[写真]経営企画部 情報政策課 開発調整係 総括係長(課長補佐) 丸山 継典 氏
[写真]経営企画部 情報政策課 情報企画係 立原 実歩 氏

江戸川区は、2006年5月にメインフレームからオープンシステムへの移行と国際標準技術に基づくシステム構築を核とした「江戸川区情報処理体制再整備計画」を策定。2008年4月、その重要なITプラットフォームとなる「e-SHIP」を完成させました。
日立は既存メインフレームベンダーとしての業務知識とノウハウをベースに、BladeSymphonyJP1/秘文五萬悦漢字かなめなどの製品群とSI力を活かした「電子自治体共通基盤ソリューション」により、e-SHIPの中核をなす高信頼・高可用な共通基盤の構築をサポートしました。
今回は、導入の背景やシステムの概要についてお聞きしました。

課題
  • プログラムの複雑化、肥大化
  • 運用負担の増大
  • データ連携・他システム間連携が困難
ソリューション
効果
  • サーバー統合による可用性向上
  • 文字基盤で外字を共通化
  • セキュリティリスクを極小化

導入のきっかけ

メインフレームプログラムの複雑化・肥大化など、解決すべき多くの問題が顕在化

「江戸川区では、これまでメインフレームによって住民記録、税務、国民健康保険などの中核業務を支えてきました。しかし、長年にわたって法制度改正や新規事業などの拡充・改修を重ねた結果、プログラムが複雑化・肥大化し、運用を担当する職員の負担が増大していました。
また、60もの業務システムについて、構築から運用保守までを特定ベンダーに依存することが多かったのもネックでした。その結果、部門や業務ごとの個別最適にとどまっており、機能拡張や他システムとの連携が柔軟に行えない状態でした。

このように、効率的な行政運営に向けて解決すべき問題が多く顕在化していたため、2005年より再整備構想に着手し、2006年5月に『江戸川区情報処理体制再整備計画』を策定したのです」

[丸山氏]

[写真]「e-SHIP」の構築に携わった情報政策課の皆さん
「e-SHIP」の構築に携わった情報政策課の皆さん

システム概要

オープン系への移行とSOAによる全体最適化がコンセプト

「再整備事業は、江戸川区が2005年より参画している地域情報プラットフォーム(*1)の成果物を反映する一方で、SOA(*2)の手法を最大限に活用し、全体最適を図ることを重要なコンセプトとしています。これは、技術的にも業務的にも標準仕様を最大限に取り込み、なるべくベンダーの独自色がないものを使っていくことが、調達の適正化とコスト削減、新たな技術への迅速かつ容易な対応を可能にすると考えたからです」

[丸山氏]

*1
財団法人 全国地域情報化推進協会(通称:APPLIC)が策定を進めている、自治体が持つ情報システムのほか、学校や病院といった公共性の高い機関や民間企業など地域のさまざまな情報システムを全国規模で連携させるための標準仕様
*2
Service Oriented Architecture:システムを「サービス」という単体で意味を持つ部品の集合ととらえ、それらを組み合せることでシステム構築を行う設計手法

「e-SHIP」の“かなめ”となる共通基盤

2006年5月には、新たな情報処理体制の中核をなす「e-SHIP」の構築がスタートしました。e-SHIPは、システム全体が共通に利用できる機能やサービスを提供する「共通基盤」と、「クライアント」「ネットワーク」「IDC(データセンター)」から構成される情報プラットフォームの総称です。その中でも、サービス管理機能、業務統合機能、運用管理機能などをあわせ持つ「共通基盤」は、各業務システムが持つサービスやデータを柔軟に連携させながら、業務継続を高信頼に支える“かなめ”としての役割を担います。
日立は、この共通基盤を構成する「認証基盤」「文字基盤」「セキュリティ」「ネットワーク基盤」の構築を担当しました。

[イメージ]江戸川区「e-SHIP」内の共通基盤イメージ図
江戸川区「e-SHIP」内の共通基盤イメージ図

効果と今後の展望

サーバー統合で可用性向上を実現

[写真]共通基盤を構成するさまざまなサーバーを統合したBladeSymphony BS320
共通基盤を構成する
さまざまなサーバーを統合した
BladeSymphony BS320

「内部情報系システムのファイルサーバーのリプレースを機に、ファイルサーバー以外にも共通基盤の機能となるAD(Active Directory)サーバー、認証サーバー、JP1サーバー(秘文+運用管理)、ネットワーク監視サーバー、文字基盤サーバー(五萬悦&漢字かなめ)などを、BladeSymphony BS320(14モジュール)に集約しました。
これらの機能を同一仕様で統合したことにより、各種ミドルウェアが共通化でき、システム運用の効率化が図れます。また、BladeSymphonyのN+1コールドスタンバイ機能によって、可用性の向上も実現しました」

[丸山氏]

「従来のサーバー構成ですと、障害からの復旧にかなりの時間を要し、業務に支障をきたしてしまいます。しかしN+1構成なら、どのサーバーにトラブルが生じても自動で予備サーバーに切り替えてすぐに業務が再開できます」

[立原氏]

メインフレームとオープン系の外字を共通化する「文字基盤」

「これまでメインフレーム上で活用してきた、公共機関向け電子字典『五萬悦』と漢字統合管理システム『漢字かなめ』のリソースを再活用する形で、e-SHIP上への機能移植を実現しました。
2008年5月から稼働を開始した、オープン系業務システムの第1弾となる国民健康保険システムでは、すでにこの新しい文字基盤が活用されており、メインフレーム/オープン系システム双方での外字環境の同期化がスムーズに行われています」

[丸山氏]

内外からのアクセスに対するセキュリティリスクを極小化

「今回の再整備事業では、これまで自治体内部に閉じていたメインフレーム系ネットワークと、インターネットに接続された内部情報系ネットワークが、e-SHIPで統合・一元化された環境となります。
加えて、セキュリティに関する外部診断や内部点検によって、『内部情報の持ち出しリスク』『利用者の適正な管理』『クライアントPCの盗難や紛失によるデータの漏えい』といった課題も浮上していました。そのため、クライアント面とネットワーク面の双方からセキュリティを強化する必要がありました。

まずクライアント面ですが、新たなシステム環境下では、重要な情報資産を安全・確実に保護しながらも、いかに柔軟に利活用できるかがポイントとなります。これらさまざまな要件を、限られた予算内でトータルに解決できる手段として選んだのが『JP1/秘文(*3)』でした。
JP1/秘文では、クライアントPCのドライブ暗号化、持ち出し用メディア・データの暗号化に加え、データの書き出し・印刷制限、ファイルサーバーへのアクセスのフォルダ単位でのコントロール、ライティングソフトへの書き出し制限、サーバー側でのメール送信制御といった幅広いセキュリティ機能が提供されています。これらの機能を活用することで、情報漏えいリスクの極小化を図りました」

[丸山氏]

「ネットワーク面では、外部からの脅威に対抗する『ネットワーク基盤』において、組織全体としてのセキュリティレベル向上と最適化をめざしたトータルセキュリティ環境を実現しました。日立さんには、実績の高いセキュリティ製品群を取りまとめ、ネットワーク監視機能の一元化、MAC(*4)認証に加えて、ADシステムにログインしたユーザーIDによりアクセス可能な機器を制限する機能などを幅広く提案してもらえました。おかげさまでシステム全体のネットワークセキュリティを大幅に向上することができました」

[立原氏]

*3
JP1/秘文 AE IC(Advanced Edition Information Cypher)、JP1/秘文 AE IF(Advanced Edition Information Fortress)、JP1/秘文 AE MG(Advanced Edition MailGuard)
*4
Media Access Control

現行のメインフレーム運用やシステム構築に関するノウハウをベースに、共通基盤構築を支援

「今後数年間は、メインフレーム系ネットワークとe-SHIP上のオープンシステムネットワークの並行運用が前提となるため、共通基盤上で双方のシステムをきちんと連携することが何よりも重要な課題でした。日立さんには現行のAP8000も含めたメインフレーム運用や業務システム構築で長年お世話になってきましたが、今回の共通基盤構築においても、その知識やノウハウをベースにさまざまな提案と支援をいただき、感謝しています」

[丸山氏]

理想の実現に向け、さらなる進化を続けるe-SHIP

「e-SHIPでは今後も、日立さんにお任せした統合データベースの構築や、順次基盤にのってくる税務、健康、福祉といった業務システムとの接続・連携が控えています。さらに内部情報系のシステム再整備も続くため、まだまだ気は抜けません。日立さんにはぜひ、継続した支援をお願いしたいと考えています」

[丸山氏]

[お客さまプロフィール]江戸川区

[写真]江戸川区役所外観

[住所]東京都江戸川区中央1-4-1
[職員数]3,922人(2008年4月1日現在)
[人口]671,122人(2008年4月1日現在。うち外国人登録者23,314人)
[世帯数]297,933世帯(2008年3月1日現在)
江戸川区のWebサイトへ

◎社会貢献を志す人々を応援する「江戸川総合人生大学」
「共育・協働・安心」を基本理念に、行政と区民が一体となったまちづくりを進めている江戸川区。少子高齢化や地球環境問題に代表されるさまざまな社会問題に対し、一人ひとりが「今、何ができるか」を自らに問いかけ、よりよい社会づくりに貢献できるよう、その可能性を見出す「学びの場」として設立されたのが「江戸川総合人生大学」です。
2004年に江戸川区が設立した同校は、学校教育法で定める正規の大学ではありませんが、北野大(明治大学教授・工学博士)氏を学長に、学識経験者や専門家だけでなく、区内の人材を区民教授として登用したユニークなカリキュラムを幅広く提供。少人数のゼミナールを中心に、江戸川区全体をキャンパスとしたフィールドワークや社会活動体験、グループ研究など多彩な方法を取り入れながら、豊かな人生を実現したい人々に向け、「共育」「協働」の文化を育んでいます。

関連製品、ソリューション

特記事項

  • 2008年10月31日 掲載
    本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。
  • 本サイトで紹介しておりますソリューションについてのお問い合わせは株式会社 日立製作所 公共システム営業統括本部が承っております。掲載団体への直接のお問い合わせはご遠慮願います。
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