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自治体向けソリューション

導入事例:東京都 江戸川区

「日立文字基盤ソリューション」でオープン/メインフレームでの統一された文字環境を実現

「文字コンサルティングサービス」により文字基盤構築の方向性が整理され、新旧システムの並行運用時の課題もトータルに解決できました

[写真]経営企画部 情報政策課 開発調整係 総括係長(課長補佐) 丸山 継典 氏

メインフレームからオープンシステムへの移行と、国際標準技術に基づくシステム構築を核とした「情報処理体制再整備事業」を進めている江戸川区では、文字基盤システムの再構築に「日立文字基盤ソリューション」を導入。充実したコンサルティングサービスと実績豊富なソフトウェアの活用、運用設計により、並行稼働する新旧システムで統一された文字環境をスピーディに構築することに成功しました。
今回は、導入に至った経緯やご利用いただいた感想をお聞きしました。

課題
  • システムのオープン化にともない、共通の文字環境が必要に
ソリューション
効果
  • 外字運用のコスト低減や効率性の向上に期待

導入のきっかけ

Unicode(*1)に準拠した外字を、各システムで共通利用できる文字環境の構築が必要だったのです

江戸川区では、ICT(情報通信技術)を積極的に活用した行財政改革を推進しており、さらなる区民サービスの向上と行政運営の簡素化・効率化を目的とした「情報処理体制再整備計画」を2006年5月に策定しました。また、その核となる情報プラットフォーム「e-SHIP」(*2)を2008年4月より稼働させています。

e-SHIPでは、財団法人全国地域情報化推進協会(APPLIC)で策定された「地域情報プラットフォーム標準仕様」に基づいて、他の自治体や民間組織とのシステム連携も見据えた内容が盛り込まれています。そのため、e-SHIPでは共通基盤上での外字の利用を原則禁止とし、業務上どうしても使わざるを得ない場合だけ、Unicodeに準拠した形で各システムが共通利用できる環境に外字を置くことを基本方針としました。

こうした要件に合わせた、新たな文字環境の構築が必要だったのです。

*1
1993年に国際標準化機構(ISO)で標準化された文字コード体系
*2
edogawa-SHared Information Platform

[丸山氏]

採用した理由

戸籍システムのUnicode資産を再活用したオープンな外字環境を構築するのが最善策だと判断したのです

既存のメインフレーム「AP8000/160E」上で稼働している戸籍システムでは、すでに日立の公共機関向け電子字典「五萬悦」と、漢字統合管理システム「漢字かなめ」が活用されていました。「五萬悦」では、江戸川区がメインフレームで独自に登録した外字を含む約5,000字以上の文字について、戸籍統一文字番号/住基統一文字コード/Unicodeといった属性情報を持っており、外字の統合作業がほぼ完了した状態でした。

そのため、e-SHIPではこのUnicode資産を再活用したオープンな外字環境を構築するのが、業務的にもコスト的にも最善策だと判断したのです。

[丸山氏]

[写真]国保システム利用端末で登録外字の検索を行う職員
国保システム利用端末で登録外字の検索を行う職員

システム概要

e-SHIPの共通基盤を構成する「文字基盤」を構築

e-SHIPは、次世代システム全体が共通利用できる機能やサービスを提供する「共通基盤」と、「クライアント」「ネットワーク」「IDC(データセンター)」から構成されます。その中でもサービス管理、業務統合、運用管理の各機能をあわせ持つ「共通基盤」は、各業務システムが持つサービスやデータを柔軟に連携させながら、業務継続を高信頼に支える“かなめ”としての役割を担います。

日立さんには、自治体システムの全体最適化を実現する「電子自治体共通基盤ソリューション」により、e-SHIPの共通基盤を構成する「認証基盤」「文字基盤」「セキュリティ」「ネットワーク基盤」の構築を支援いただきました。その中でも「文字基盤」の構築に関しては、「日立文字基盤ソリューション」を導入し、ポリシー策定からシステム構築まで一貫した支援をお願いしています。

[丸山氏]

[イメージ]江戸川区において外字が発生した場合の流れ
江戸川区において外字が発生した場合の流れ

「文字コンサルティングサービス」により、既存システムの現状調査や文字基盤ポリシーの策定を実施

情報処理体制再整備事業では、メインフレームとその下位サーバーで稼働している現在の住民情報系のLANシステムを、2009年度末までにオープン基盤で段階的に再構築すると定めています。その一方で、2010年度以降は人事給与や財務会計などの内部情報系システム(オープン基盤)の再構築にも着手する予定となっています。

つまり、今後数年間はメインフレーム系ネットワークとe-SHIP上のオープンシステムネットワークの並行運用が前提となるのです。そのため、e-SHIPの共通基盤上で、いかに双方の外字環境を効率的に同期/一元化するかという点が重要な課題となっていました。

この課題を解決するため、文字コンサルティングサービスを利用し、e-SHIPの全体構想を見据えた文字基盤ポリシーを策定しました。

[丸山氏]

効果と今後の展望

e-SHIPの文字基盤構築の方向性が整理されたほか、並行運用時の課題もトータルに解決できました

コンサルティングの結果、メインフレームで使用可能な外字の空き領域が少ないことが判明しました。そこで、外字の発生源となる戸籍/住民基本台帳/外国人登録の各業務に向け、外字作成のガイドラインとなる文字包摂基準(字形判断基準)を策定しました。

また、現行の運用を可能な限り変更しない一方、各業務の文字要件(外字の利用可否/外字利用の即時性など)を整理することで、並行運用期間内の外字同期を確実かつ適切に実施できる運用設計を行いました。

これにより、e-SHIPの文字基盤構築の方向性が整理されたほか、並行運用時の課題もトータルに解決できました。

[丸山氏]

外字運用にかかわるコスト低減と効率性の向上に期待

[写真]文字基盤などのサーバーとして稼働しているBladeSymphony BS320
文字基盤などの
サーバーとして稼働している
BladeSymphony BS320

2008年5月から稼働を開始した、オープン系業務システムの第一弾となる「国民健康保険システム」では、すでにこの新しい文字基盤が活用されています。

現状では外字の発生源となる主な業務がメインフレーム上にあるため、追加された外字はメインフレーム管理下の五萬悦サーバーを経由して、e-SHIPの文字基盤から国保システムに配布・同期される仕組みとなっています。ただ、同年度中には同じく住民情報系の「税務システム」と「健康システム」も立ち上がる予定であり、よりシームレスな文字環境の一元化を実現するため、継続してコンサルティングをお願いしています。

文字基盤の共有化が進むにつれ、外字運用にかかわるコスト低減はもちろん、データ連携を含めた効率アップが図れます。これによって、迅速な証明書の発行をはじめとする各種住民サービスの向上にも貢献できると期待しています。

[丸山氏]

[写真]江戸川区の証明書申請窓口の様子
毎日多くの住民が訪れる江戸川区の証明書申請窓口

今後も文字環境整備への継続的な取り組みを進めていきたい

数年先には、クライアントPCのOSがWindows Vista®に置き換わる動きが本格化することから、最新のJIS文字コード規格への対応も大きな問題として浮上してくるでしょう。日立さんをはじめとする各ベンダーの支援をいただきながら、文字環境整備への継続的な取り組みを進めていきたいと思います。

[丸山氏]

[お客さまプロフィール]江戸川区

[写真]江戸川区役所外観

[住所]東京都江戸川区中央1-4-1
[職員数]3,922人(2008年4月1日現在)
[人口]671,122人(2008年4月1日現在。うち外国人登録者23,314人)
[世帯数]297,933世帯(2008年3月1日現在)
江戸川区のWebサイトへ

◎社会貢献を志す人々を応援する「江戸川総合人生大学」
「共育・協働・安心」を基本理念に、行政と区民が一体となったまちづくりを進めている江戸川区。少子高齢化や地球環境問題に代表されるさまざまな社会問題に対し、一人ひとりが「今、何ができるか」を自らに問いかけ、よりよい社会づくりに貢献できるよう、その可能性を見出す「学びの場」として設立されたのが「江戸川総合人生大学」です。
2004年に江戸川区が設立した同校は、学校教育法で定める正規の大学ではありませんが、北野大(明治大学教授・工学博士)氏を学長に、学識経験者や専門家だけでなく、区内の人材を区民教授として登用したユニークなカリキュラムを幅広く提供。少人数のゼミナールを中心に、江戸川区全体をキャンパスとしたフィールドワークや社会活動体験、グループ研究など多彩な方法を取り入れながら、豊かな人生を実現したい人々に向け、「共育」「協働」の文化を育んでいます。

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特記事項

  • 2008年10月1日 掲載
    本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。
  • 本サイトで紹介しておりますソリューションについてのお問い合わせは株式会社 日立製作所 公共システム営業統括本部が承っております。掲載団体への直接のお問い合わせはご遠慮願います。
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