総務省が2006年8月に公表したブロードバンド全国整備の方針で、2010年度までに全国すべての世帯でブロードバンドを利用できるようにするという目標が掲げられている。
すでに2004年12月の「u-Japan政策」や2006年1月の「IT新改革戦略」でも、2010年度までに全国でブロードバンドが利用できること、すなわちブロードバンド・ゼロ地域の解消が目標として掲げられており、それらを受けて2010年度へ向けたブロードバンド回線の普及指針と整備目標を明確化したのが「次世代ブロードバンド戦略2010」である。ブロードバンド整備における基本方針は民間主導の原則であるが、国は公正競争の確保や投資インセンティブの付与によって、また自治体は市町村への財政・人材・情報等の支援によって、それぞれ目標達成を促進するとしている。
整備目標は2つあり、その一つは2006年3月時点で94%であるブロードバンド世帯カバー率を2010年度までに100%にすること、もう一つは超高速ブロードバンドの世帯カバー率を2006年3月時点の80%から2010年度までに90%以上にすることである。ここでいう超高速ブロードバンドとは、上り下りとも30Mbps級以上の回線である。また第一の目標に関しては2008年度までにブロードバンド・ゼロ市町村を解消するという目標も付帯している。
第一の目標では離島や過疎地域など投資効率の悪い地域での普及が問題となるが、無線などのワイヤレス・ブロードバンドの利用、さらに光ファイバやADSLと無線との融合型ブロードバンドも想定されている。また自治体が設置する光ファイバ網を民間に開放することも考えられる。
このようにして整備されたブロードバンドは、遠隔医療支援や高齢者宅の見守りサービス、地場産品販売の売上実績や出荷予測分析、eラーニング基盤の提供など、医療・福祉、観光、教育など多くの分野において活用されることが予想される。
(2007年7月2日)